32本目 ページ32
思っていたよりずっと室内に響いた声。
その言葉の通り言い争いをやめ、私に視線を向ける3人に、私は答えた。
「行きます」
驚いた顔のうらたさんと坂田さん、嬉しそうなまふまふさん。
一瞬呆然としていた坂田さんだったが、はっとして私の肩を掴んだ。
「女神!考え直してや!自分の命をそんな簡単に投げ出したらあかん!」
「坂田。私は今、やめなさいと言いました。聞こえなかった?」
「あ、いや……」
「私には自信があるの。何がなんでも生きていられるっていう自信が」
まゆを限界までしかめて、坂田さんは私をみている。
「なんでなん?なんでそんな簡単に言うん?」
「俺たちがいるだろ」
私が言う前に、心の内を見透かしたかのような声が聞こえた。
いつのまにか私の後ろに立って、肩に手を置くうらたさん。
この人は、どうして私が言いたい事がすぐにわかってしまうのだろう。
「私は誰よりも剣士を信じています。
なので、あなたも私を信じて?」
「……分かりました、女神」
「ふふ。ありがとう。
……まふまふさん、詳細を教えてください。
早ければ今日にでも出発します。うらたさん、宮の人に伝え、準備の手伝いをお願いします」
「女神の仰せのままに」
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なつの(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます!!大変お待たせしてしまいました。これからもぜひよろしくお願いします!コメントありがとうございました。 (2019年9月23日 7時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - すごく面白かったです。応援してます。 (2019年9月23日 7時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつの | 作成日時:2019年3月24日 14時