百花の女王【うらたぬき】【あほの坂田】

20本目 ページ20

＿？サイド


なんでだ。


なんでこんな女がこの地の女神に選ばれた？


この地を統括するにはあまりにもか弱く、儚い体と心。


そんなもの女神の質として必要なものか。


我らの女神は強く美しく、そして誇りを持った者でなければ。


……だが、身にまとう神力は本物の女神


いや、それ以上か……


ならばその力、全て奪い取り次の女神へと移そうではないか。
我らにはそれができる。


じっと女神の咲かせた花を見る。
一人一人咲かせる花は違く、その女神の質を表す。


見事に咲いた牡丹の花。


あれはただの花ではない。


『女王』だ。


百ある花をまとめ上げてしまうほどの姿と貫禄。


それはまさに、『百花の女王』……


いつか全ての者が、この女にひざまづくのだろうか。


いや、どうであろうと我らには関係ない。
全ては我らの手の内なのだから……

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