検索窓
今日:12 hit、昨日:4 hit、合計:24,300 hit

12本目 ページ12

「まふ!そらるさん!」


私の頬から手をパッと離し、2人に向き直るうらたさん。
猫かぶってるな、と心の中で思いつつ私も2人を改めて見た。


(きれいだなぁ)


見れば見るほどそんな感想しか出て来ない。


2人はまるで対をなしているようだ。


黒と白。

隠と陽。


なんとも言えない美しさだ。


「うらたさん!さかたん!久しぶりー!」


「2人揃って来るのは珍しいな」


白髪の人は声が高く透き通っていて、黒髪の人は優しく低い声が印象的。
ますます対をなしている。


「実は見てほしいものがあるんです」


「見てほしいもの、ですか?」


「あぁ。2人にならきっと分かるだろ。
こいつ」


パッとうらたさんは私の方を親指で指した。
すると、白髪さんと黒髪さんが私の方を向く。そして坂田さんも。


「えっと」


大変居心地が悪いんですが!!
見ている男性陣はみんな綺麗な顔をしている。そんな人たちに見られて気まずくない人はいるのだろうか。


「はじめまして!
ひなた Aです!よろしくお願いします」


私はとりあえず自己紹介をした。
すると、2人も思い出したかのように口を開く。


「あぁ!ごめんね!
僕の名前は真冬!まふまふって呼ばれてるから好きに呼んでね」


「俺は彼方。なんかそらるって呼ばれてるから呼びやすいやつで呼んで」


まふまふさん、そらるさん……と口の中で呟く。


「あの、私のことで何か気になることがあるんですか?」


自己紹介している時からすごく見られている気がする。
私がそう尋ねると2人は困ったように笑った。


「見たほうが早いかな……。そらるさん」


「ああ。こっち」


「えっ!ちょっと!」


黒髪さんは私の手を取ると、部屋を出て広い部屋へと案内した。
後ろからはうらたさんと坂田さんもついてくる。


「見てみてください」


まふまふさんはそう言うと、壁に手を当てた。
するとそこから1枚の美しい絵が浮かび上がってきたが、驚くべきことはその現象ではない。


「わ、わた…し?」


美しい絵の中に、私に似た女の人が微笑んで佇んでいた。

13本目→←11本目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
85人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

なつの(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます!!大変お待たせしてしまいました。これからもぜひよろしくお願いします!コメントありがとうございました。 (2019年9月23日 7時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - すごく面白かったです。応援してます。 (2019年9月23日 7時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なつの | 作成日時:2019年3月24日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。