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アオイは男勝りで意地悪を言ったりするが、長年一緒にいる幼馴染達には、アオイは心優しく、意地悪は照れ隠しという事が分かっている。


アオイのほうに向けられていた意識をキリトに戻すと、
キリトは、汗に濡れた黒い前髪を搔き上げると、両足を真上に伸ばし、えいやっと体を起こした。


しかし、すぐには斧を拾いに行かず、手を当てて頭上を仰ぐ。つられて、ユージオも視線を空に向ける。



七の月もまだ半ばの夏空は呆れるほどに青く、
その真ん中に張り付いた陽神ソルスは空から溢れんばかりの光を放っている。



こうしている間にも、大樹は陽神の恵みを無数の葉でむさぼり、
根からは地神テラリアの恩寵を絶え間なく吸い上げている。



ユージオは軽くため息をつきながら、視線を空から大樹のほうに向けた・・・のだが、


目の前にアオイが座っていた。ユージオは驚き、しばらく固まってしまった。



『どう?びっくりした?』



アオイはそんなユージオに気付かず、イタズラが成功してさぞ嬉しそうに笑った。


しばらく固まっていたユージオは徐々に意識を取り戻し、目の前で嬉しそうに笑っているアオイに
顔を赤くした。



「な、何してるんだよ!アオイ!!」




そうして、ズサァッと効果音がつきそうな勢いで後ずさった。
そんなユージオを見てキリトとアオイはニヤリと笑った。


ユージオはしまった!と思った頃にはもう遅く二人はユージオの両隣に座り、



がっしりとユージオを捕まえた。




「うわあぁ!離せよ二人ともぉぉ!!」




「まぁ、そう逃げようとするなよユージオ君」




『詳しく話しを聞かせて貰おうじゃないか!』




「だっ誰か、助けてくれぇぇ!」




そんなユージオの望みも叶わず、二人はユージオに
こしょこしょを始めた。



「ちょ、くすぐったいって二人とも、ふはっ、ほ、本当にもう頼むやめてくれよ!」




『いいや、ユージオが吐くまでやめないぞ!』



「安心しろユージオ、俺たちは言いふらしたりしないから!」




「二人だから尚のこと心配なんだよ!!」




三人が戯れているところに、一人の少女が綺麗な金髪をなびかせながら、なんとも似合わない仁王立ちで立っていた。



三人がハッとした時にはもう遅く、雷が落ちてきた。




「こらーーっ!またさぼってるわね!!」



「うっ・・・・・・」



「やべっ・・・・・・」



『アリスだっ・・・・』



三人して首をすくめてから、おそるおそる振り向く。

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さばとはちわれ2号(プロフ) - ありがとうございます!これからも頑張っていきます!! (2020年3月25日 15時) (レス) id: 1e29d08f47 (このIDを非表示/違反報告)
華月 - 題名に心を惹かれて読んでみましたが、とても面白いです!更新頑張ってください!! (2020年3月11日 8時) (レス) id: cdafea63d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さばとはちわれ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/siotaaki  
作成日時:2020年2月17日 22時

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