《ヒプマイ》したい、されたい《リクゆるぼ》

嫉妬《された》＊FP ページ26

✱シブヤ-Fling Posse


飴村乱数＊easy R→事務所スタッフ
「Aさんも好きなんですか、いいですよね〜」
互いに定時上がりができるということで、一緒に帰ることになった私と乱数くん。
早めに仕事を切り上げ事務所に迎えに行くと、まだ会議中だった様で、スタッフの方に持て成されていた。
その方と趣味の話で意気投合していると、柔らかいソファの後ろから温もりに包まれた。
「だいぶ仲良くなっちゃってんじゃ〜ん」
声の主は振り向かずともわかる
「乱数くん、ヤキモチ？」
「そうそうヤキモチ〜！ ぷんぷんだよ〜」
乱数くんが頬を膨らませると、スタッフの方は「それでは」と苦笑いをして去っていく
「Aは僕以外を見ちゃダメだからね！」
キツく抱き締める小柄な王子様に頬が緩み、帰り道はずっと手を握っていた


夢野幻太郎＊Phantom→青年
「少し遠回りをしましょう」
夢野さんのご友人の病院を出てすぐに、それまで堅く閉じられていた口が開く。
ご友人さんはとても気さくで優しく、夢野さんがする嘘話の話題で盛り上がり長居をしてしまった。
手を引かれ帰る形になり、自分の昔話はされてもあまり気持ちのいいものでは無かったことを反省していると、握られていた手は更に強く、やがて大通りを外れた小道にやってきた
「夢野さん怒ってますよね。ごめんなさい」
顔が見えないのが怖くて、焦りから何も考えずに謝ると、それを見透かしてか
「なぜ怒っているか分からないでしょう」
と、言われ、しばらく固まり墓穴を掘ってしまった。握られた手にじっとりと手汗をかくと、夢野さんは先程までと打って変わって、こちらに向かって笑っていた
「嘘ですよ」
でも、と夢野さんの美しい顔に不敵な笑みが浮かぶ
「あまり小生以外に、微笑みは向けないでくださいね」


有栖川帝統＊Dead or Alive→理鶯
「もういい、ヨコハマ行くから」
突然だが現在、帝統と喧嘩の真っ最中だ。
ギャンブルに大負けした罰として三日間締め出していると、帝統は毒島さんのお家にお邪魔していたらしく「お前の飯より理鶯さんの飯だな！」と言って帰ってきた。
そこからは売り言葉に買い言葉。私はこんな男と距離を置くことにした
「毒島さんの方が帝統よりいいし」
まずった。思ってもみない言葉が口から落ち、慌てて本人を見ると、じわじわと涙の膜が張っているのが確認できた
「俺はお前がいい」
子供のように呟かれた言葉に心を打たれ、どうしようも無い私は、どうしようも無い男を今日も許してしまった

嫉妬《された》＊麻天狼→←嫉妬《された》＊MTC

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