双子の赤２【SD】

再会！ハリネズミ ページ5

5月19日ー
午前六時にも関わらず目が冴えて眠れない花道は、Aを起こさないように朝のランニングに出かけ、そこで晴子とばったり出会い朝から気合いが入っていた


対戦相手は三浦台
観客席には、かつて練習試合をした陵南も勢揃いしていた

その日のAはサブサポーターとして試合の記録をとる彩子の代わりにドリンク補充やタオル交換、選手のケアを担当することになっていた


Aside

ほっほっほっほっ...

息を弾ませながら新しいドリンクが入った保冷バッグ抱え競技場内へと入る

このドリンクたち重すぎる！
はぁ、しんどい...ちょっと休憩しようかな

一度立ち止まり、肩から斜めにかけた保冷バッグを担ぎ直す

｢あれ？｣

自販機の前にどこかで見慣れた髪型の男の人が立っていた

視線を感じたからかその男の人が振り返った

｢おっ、Aちゃんだ｣

｢セ、センドー久しぶり...｣

なんかこの人はニガテだ...何か、距離感が近いし

｢汗かいてるね、飲む？｣


仙道はスっと汗で額に張り付いた私の前髪を横へ流し、持っていたドリンクを差し出してきた

距離感は近いが...やっぱり良い奴かもしれない

善意は有難く受け取るタイプなので缶ジュースを受け取り喉へ流した

｢ぷはぁー生き返る...｣


｢はは、なんだそれビール飲んだおっさんみたい笑｣

くすくすと笑う仙道を怪訝な目で見てると横から仙道よりも低い声がかかった

コソコソ話→←セイイ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す