双子の赤２【SD】

翔陽戦終了 ページ18

その頃、ファウルに脅え縮こまっていた花道は、流川に煽られていた

コートに頭をうちつけ再び余裕を出すと、今度こそリバウンドを取る事に成功した


流れはどんどん湘北へと向いて行った

花道が止めたボールを木暮が拾い、花道へとボールが渡った

流川に負けじとゴールまで走ると花道は踏み切り、高く飛んだ

そして花形、永野のブロックを吹き飛ばしボールをリングへと強く叩きつけた


初戦の三浦台以降、初の花道のダンクが決まったのだ


だが、オフェンスチャージングを取られた為、ノーカウントで5ファウル退場となった



しかし、この日一番の大歓声は花道へと送られた

｢A！見た！？ノーカウントだけど、あの子ダンク決めたわよ！！聞えるでしょ！？この歓声！｣

興奮しながら話す彩子が返事のないAを見ると、Aは静かに涙を流していた

｢A！？｣
(想像してた反応と違う...)

Aは花道の活躍に感動し涙を流していたのだ

｢……花道が遠くに行っちゃうみたい...｣


彩子が帰ってきた花道にダンクをやった感想を聞くも、花道はただ夢中だったとしか言わず、その後は静かに座り込んでいた


｢花道...よく頑張ったね、凄かった...かっこよかったよ｣

｢なんでお前が泣いてんだよ｣

｢ごめん、へへ｣


花道の隣に寄り添うように座り、背中を撫でながら話しかけたAに花道は涙のあとがあるのを見て、指摘すると二人で笑った






花道が託した思いを受け取ったメンバーはそのまま逃げ切り、試合は60対62で湘北の勝ちだった

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