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翔
課題を終わらせて、ふーっと大きく息を吐いた時、一階からドタバタと物音が聞こえた。
何かあったのかな…。
不思議に思って一階に降りるとなかなかの修羅場だった。
智「翔くん!今は来ちゃダメだ!」
智くんが叫ぶ。でも俺の目は和に釘付けだった。
見えないはずなのに、何故だかとても美味しそうで。
アア、アレヲクライタイ
雅紀と潤を手っ取り早く二階へ追いやると俺は智くんに提案する。
翔「…俺が囮になる。」
智くんは一瞬、信じられないって顔をした。
翔「囮っていっても餌にもならないかもしれないけどさ。俺が和のこと後ろから抑えるよ。そしたら智くん、やりやすいでしょ？大丈夫、智君のこと信じてるから。…それに俺だって和の兄貴なんだよ?かっこつけさせてよ。」
なんてもっともらしい理由を並べる。
智「そんなのダメに決まってるだろ!?危なすぎる。」
やっぱりだめかぁ…。でもどうしても、あの美味しそうなモノを喰らいたい。
翔「兄さん。」
智「翔く…。」
智君が兄さん呼びにめっぽう弱いことは知っている。一瞬ひるんだ隙に結界であろうものを足で蹴飛ばした。
智「うっ…。」
本当に相性が悪いんだな…。ただでさえ悪かった顔色がより悪くなる。
それでも俺に向かって叫んだ。
智「こいつは色んな人間の負のオーラが集まってできた霊だ!分裂するかもしんねぇ。全部俺がどうにかするけど、もしなんか異変があったらすぐに言え!」
どうやら俺の説得は諦めたらしい。俺はその言葉に頷くと和のことを後ろから押さえつける。
ゼロ距離になってしまえば祓うのに必死な智くんの目を盗んで喰いやすくなる。
それにしても本当に智くんは強いな。
相性が悪い筈なのに力を叩きつけて半ば無理矢理消し飛ばしている。
全部消されちゃったら困るんだけどな。少しくらい分けてよ。
俺も負けじと扉を開ける。どうせこの霊も負のオーラらしいから今ならバレないだろ。
ぐっと胸が重くなる。
智くんは相変わらず何かを祓ってるみたいだから分裂したんだろう。
深追いするとバレちゃいそうだしな、潮時か。
少しだけ流れ込んできた霊ごと扉を閉じると慣れた手順で溶かしていく。
智君のほうも終わったみたいで和は暴れるのをやめてぐったりと気を失っていた。
智「しょう…くん…。大丈夫か…?」
翔「うん、大丈夫だよ。ほら、やっぱり信じて大丈夫だったじゃない。」
智君は腑に落ちない顔をしていたけれど小さい声でありがとうとお礼を言ってくれた。
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とうこ(プロフ) - いつも楽しく拝読させて頂いています！4か、5か…の間？のような感じで、4人でSさんの力を小さくし、小鬼？くらいの能力に抑えながら、永く同じ時間を過ごしていく…みたいな感じもどうかな？と思いました。どんな結末になるか楽しみにしています！ (2021年12月19日 19時) (
レス) @page49 id: d6b414cbbc (このIDを非表示/違反報告)
花序(プロフ) - はじめまして。いつもひっそり楽しく読ませていただいております！わたしは5を希望します。先に寿命を迎える事は悲しい事ですが翔くんの心が4人によって浄化されたらいいなと思います。そしていつかまた何らかのカタチで再会できたら幸せですね。 (2021年12月18日 20時) (レス) @page49 id: 9d25e37658 (このIDを非表示/違反報告)
まさきっち - 私は4を希望します (2021年12月16日 12時) (レス) @page49 id: 61f762c73c (このIDを非表示/違反報告)
翠奈 - ４です。でも、いつかまたあおうねってかんじでおわかれがいいです。できれば、１年後とかに４人の能カも消えて、翔くんもふつうになって５人でくらすっていうかんじがいいです。色々すみません！！ (2021年12月15日 18時) (レス) @page49 id: 87c0cb4545 (このIDを非表示/違反報告)
夏音(プロフ) - 4 なのですが、数十年後に4人の前に生まれ変わった幼い翔くんと出逢い5人で暮らすとか。ほんのりアンハッピーじゃなくなるといいなぁ。 (2021年12月15日 18時) (レス) @page49 id: 4a8a281850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽方向 | 作成日時：2021年11月1日 11時
