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雅
鬼になる才能を俺は先祖からもらったんだってずーっと笑顔のまま話す翔ちゃん。
たまに見せる綺麗で完璧な笑顔は、本心を隠すためのものだったと今なら分かる。
まぁ、今気づいても遅かったんだけど…。
翔「うちの家系はね、霊能力者だけじゃなく鬼も排出してたんだよ。俺は霊能力者に返りそこなった代わりに、鬼の力を継いだ。ただそれだけ。」
なんてことないって顔して言ってるけどずーっと笑顔が張り付いたまま。
辛そうで見てられないよ…。
それに、鬼って邪悪だって聞いたけど…。
俺、翔ちゃんと戦うなんて無理だよ…。
智「最悪だ…。ただでさえ強い鬼なのに。翔君じゃぁ俺ら戦えねぇよ…。相性が……悪すぎる…。」
さとちゃんはずっとぶつぶつとつぶやいている。
潤「…ねぇ、翔にいは人に害を加えたりしてるの?悪い奴なの…?」
ようやく口を開いた潤の方を冷たく見る翔ちゃん。
翔「さぁ…どうだろね。」
潤「で、でも人じゃなくて買ってきた肉を食べてたんでしょ!?」
翔「でも野良猫は食ったよ。」
潤「!?」
野良猫…。ううん、多分翔ちゃんのことだからうっかり野良猫を食べちゃって慌ててスーパーのお肉に切り替えたんだろう。
雅「翔ちゃん、悪い奴のふりはもういいよ…。その取ってつけたような笑顔辛そうで見てられない…!ほんとはさ、戻りたいんじゃないの?人間に。」
俺のその言葉を聞いて、皆も次々に声をかける。
和「戻りかたなら一緒に調べます!俺らの霊能力ならきっとできる!」
潤「お願い、戻ろ?いつもの翔にいに…。」
智「…翔くんはそんな嫌な奴じゃないだろ…?なぁ…。」
それをジーっと黙って聞いていた翔ちゃんはさとちゃんが言い終わるとこちらを睨みつけた。
翔「…それで終わり?」
雅「え…?」
翔「俺はなぁ、お前らがそうやって霊能力を使うたびに、大事に守られるたびに劣等感で気が狂いそうだったんだ。皆の前では良いお兄ちゃんを演じてただけで心の中ではずーっとお前らに嫉妬してたんだ!!!」
そんな…。俺らが今まで良かれと思ってしていたことが全部裏目に出ていたなんて。
翔「お前らは俺を勝手に『それでもめげない素敵な翔くん』だと思ってたみたいだけど、俺はそんなに強くない…!でも…俺にも力があるって分かった。だからお前らの勝手な幻想の中で生きるのは辞めてやったんだよ!」
皆翔ちゃんを血の気が引いた顔で見つめる。
そりゃそうだ今までの翔ちゃんへの態度すべてが翔ちゃんを追い詰めていたのだから。
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とうこ(プロフ) - いつも楽しく拝読させて頂いています！4か、5か…の間？のような感じで、4人でSさんの力を小さくし、小鬼？くらいの能力に抑えながら、永く同じ時間を過ごしていく…みたいな感じもどうかな？と思いました。どんな結末になるか楽しみにしています！ (2021年12月19日 19時) (
レス) @page49 id: d6b414cbbc (このIDを非表示/違反報告)
花序(プロフ) - はじめまして。いつもひっそり楽しく読ませていただいております！わたしは5を希望します。先に寿命を迎える事は悲しい事ですが翔くんの心が4人によって浄化されたらいいなと思います。そしていつかまた何らかのカタチで再会できたら幸せですね。 (2021年12月18日 20時) (レス) @page49 id: 9d25e37658 (このIDを非表示/違反報告)
まさきっち - 私は4を希望します (2021年12月16日 12時) (レス) @page49 id: 61f762c73c (このIDを非表示/違反報告)
翠奈 - ４です。でも、いつかまたあおうねってかんじでおわかれがいいです。できれば、１年後とかに４人の能カも消えて、翔くんもふつうになって５人でくらすっていうかんじがいいです。色々すみません！！ (2021年12月15日 18時) (レス) @page49 id: 87c0cb4545 (このIDを非表示/違反報告)
夏音(プロフ) - 4 なのですが、数十年後に4人の前に生まれ変わった幼い翔くんと出逢い5人で暮らすとか。ほんのりアンハッピーじゃなくなるといいなぁ。 (2021年12月15日 18時) (レス) @page49 id: 4a8a281850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽方向 | 作成日時：2021年11月1日 11時
