25 ページ26
「でも何でゲーセン?お腹空いてない?」
「近くに美味しいラーメン屋あるらしいのでそこで食べましょ。」
「ふーん、まあ楽しいから良いけどね」
ゲーセンで喜ぶような子供っぽい姿を見せれば少しは諦めてくれるかと思ったがそんなことはなかったらしい。寧ろ向こうの方が超楽しんでるし。
恋愛に現を抜かすより市民の安全を守る為に仕事をして欲しい、偶然助けたからってこんな友達みたいなことされても困るだけだ。ハッキリ断れば良いだけなのにそんなことも出来ない私って臆病者?
「俺はAちゃんしか見えてないから」
「え?」
立ち止まった萩原さんが此方に振り返ってそう言った。その真剣な表情に、いつものようなお巫山戯じゃないことが分かる。
私しか見えてないってそんな、何だか告白みたいな…
「好き」とも言われてないくせにそんな思考に辿り着く自分が恥ずかしくなった。
「言ったでしょ、一筋だって」
「萩原さんって何本か頭のネジないですよね」
「そんな印象持たれてるの!?」
数回しか会っていないのに私を気にかけている理由が分からないし、私より良い大人の女性なんて沢山居るし、何の取り柄もない私と一緒に居て何の得が?
何かするにあたって得を求めてしまう辺り、私はまだまだガキだと思い知らされる。
ゴチャゴチャな気持ちは心に押し込めて萩原さんの手を取り、美味しいと評判のラーメン屋へ向かった。
「まあその格好はどストライクですけど」
「嘘、適当じゃなかったの?」
「さあ、どっちだと思います?」
「うわ狡い!可愛い!好き!」
「ごめんなさい」
1614人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Hiyo(プロフ) - 腐腐腐さん» ありがとうございます!運命感じさせました^._.^ (2022年6月22日 5時) (レス) id: 5712aeba53 (このIDを非表示/違反報告)
腐腐腐 - めっさ好きです!この作品に運命(?)を感じました笑続き楽しみに待ってます! (2022年6月20日 21時) (レス) @page36 id: c7cac8184e (このIDを非表示/違反報告)
Hiyo(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます〜!励みになります( ;; ) (2022年5月15日 2時) (レス) id: 5712aeba53 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - めっちゃ好きです!更新応援してます。、これからも無理せず頑張ってください (2022年5月13日 0時) (レス) @page16 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
Hiyo(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます!頑張ります^._.^ (2022年4月30日 15時) (レス) id: 5712aeba53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Hiyo | 作成日時:2022年4月27日 16時