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「やぁ、そこのお嬢さん」
地下道内を適当に歩いていると、誰かに声をかけられた。
振り向くと、16番の番号札を付けた男が立っていた。
A「私に何か用ですか?」
「急に声をかけて申し訳ない。新顔だったからついな」
A「大丈夫ですよ。それにしてもよく分かりましたね、私が新顔だと」
「まぁね。なにしろ、俺もう35回もテスト受けてるから。まぁ試験のベテランってわけだよ。分からないことはなんでも聞いてくれ。」
A「そうなんですね。あ、私は
トンパ「俺はトンパ。よろしくな」
何処か胡散臭そうな男__トンパと握手を交わす。
トンパ「そうだ。喉乾いてないか?」
トンパはそう言うと、鞄からジュースを2本取り出して、1本を私に差し出してくる。
トンパ「お近付きの印だ。良かったら飲んでくれよ」
A「…ありがとうございます。丁度喉が渇いていたので有難く頂きますね」
乾杯、と缶と缶を合わせ、私はジュースを一口飲んだ。
A「…このジュースとても美味しいですね!」
私がそう言うと、トンパはとても驚いた顔をする。
トンパ「そ、そうかい…それは良かった…!そ、それじゃあ俺は行くよ…!お互い頑張ろうな…!」
トンパはそう言うと、そそくさと私から離れていった。
ヒソカ「A、何飲まされたの?」
声がして振り向くと、ヒソカが立っていた。
A「ただの下剤よ。と言っても普通の人間なら大変なことになるくらい強力なものだけど。私には効かないわ」
ヒソカ「へぇ、流石だね♡」
A「別に」
私はそう言って、壁に背をつけた。
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作者名:風鈴草 | 作成日時:2021年4月9日 3時