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サトツ「褒め言葉として受け取っておきましょう。しかし、次からは如何なる理由でも、私への攻撃は試験官への反逆行為と見なして即失格とします。いいですね?」
ヒソカ「はいはい」
すると、何処からか鳥のような生き物が飛んで来て、地面に倒れている男__人面猿を喰らい始める。
「自然の掟とはいえ、エグいもんだぜ」
「やはりあの男も人面猿」
サトツ「私を偽物扱いして受験者を混乱させ、何人か連れ去ろうとしたのでしょうね。こうした命懸けの騙し合いが日夜行われているわけです。現に何人かは騙されかけて、私を疑ったんじゃありませんか?」
「い、いやぁ〜」
「エヘへ、エヘエへ…」
サトツさんの言葉に、騙されかけていた受験者達は苦笑いを浮かべる。
サトツ「よろしいですか?この先、ヌメーレ湿原の中は霧が深く、一度この私を見失うと、まず二次試験会場へ辿り着くことは出来ないでしょう。ご注意を。では参りますよ。ついて来て下さい」
そしてまたマラソンが始まる。
先程の地下道とは違い、今度は湿原。
足元がぬかるんでいる分、体力は奪われる。
しばらく湿原を走っていると、一段と霧が濃くなってきて、四方八方から悲鳴が聞こえてきた。
湿原に悲鳴が響き渡る中、私は背後から感じる複数の視線と隣から感じる殺気に顔をしかめる。
A「…ヒソカ」
ヒソカ「クク…ずっと我慢してたんだけど、さっきので火がついちゃったみたい♡」
ヒソカがそう言うと同時に、私達は受験者達に囲まれた。
ヒソカ「ほら、向こうも殺る気みたいだ。これなら正当防衛だよね?♡」
A「…」
私達を囲む受験者達を見て、不敵に微笑むヒソカ。
私はヒソカの言葉にため息をついた。
「去年から思っていた。貴様はハンターに相応しくないってな」
「二度とハンター試験を受けないと誓えば、その女共々見逃してやるぜ」
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作者名:風鈴草 | 作成日時:2021年4月9日 3時