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こひなを抱き締めていると、またしても奴が窓の外で暴れだした。
「勝手に呼び出しておいてこの扱いはねぇだろうが！入れろ！！」
「入れるわけあるかっ！おいでくださいは社交辞令だ、間に受けんな！！」
「その通りです。お帰りください」
こひなが何時からか持っていた蠅叩きで狐耳の顔を叩いた。
「こひな、いい子っ！」
それを合図に私は窓を力ずくで閉め、こひなが開かないように抑え棒を挟む。
しかし、その際に狐耳の耳だけが残っていた。
「痛ッたぁあ耳！挟まってる！耳！！もげるもげる！！！」
「またまたぁ……」
「そんなこと言って開けたら入ってくるのでしょう？」
「入らない！入らないから開けてくれ！！」
こひなが耳に近寄る。
そして、ふさふさと耳を触って感触が良かったのか私をこ招きする。
「あっ、フサフサ気持ちいい」
「お姉もそう言っているので仕方ないですね。耳のみの入室許可します」
こひなは包丁を片手に耳へ向かう。
「ヒイッ、待て！早まるな話し合おう！！」
「耳はキーホルダーにして大切にするからね」
「や、やめろっ！」
ぬうっと窓から狐耳がすり抜けてきて、こひなの包丁を止めた。
「良く考えたら壁通り抜けできたわ」
「ぐぬぬ」
それでも頑張るこひなは可愛いぞ。
男は完璧に住居侵入しながら言う。
「壁すり抜けたんだからちょっとは驚けよ？！」
「耳ください」
「こひなに耳やれ｣
「怖ェよ、会話してくれよ！！……ちくしょー並んで能面みたいな顔しやがって。そういう反応一番傷つくんだよ。振りでいいから動じろよ」
「市松は人形なので動じません」
「その姉なので動じません」
「は？」
訳が分からないといった顔で見てくる狐耳。
こひなと私はアイコンタクトを送りあって頷いた。
「私、市松Aと」
「私、市松こひなは姉妹人形なのです。なのです、なのです、なのです……」
今明らかに狐耳が帰りたそうな顔をした。
……後ひと押し。
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キース - 面白いです！更新頑張ってください！ (2016年8月2日 23時) (
レス) id: b1702cbaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - とても面白いです！違う作品でも、頑張ってください！ (2016年1月4日 15時) (レス) id: d3c3756fcc (このIDを非表示/違反報告)
威亜(プロフ) - 面白いです (2015年9月3日 0時) (レス) id: 201d9303c7 (このIDを非表示/違反報告)
逆巻テディ - 面白いです♪私は夢主ちゃんの学校生活についてめっちゃ読みたいです(^^♪ (2015年8月9日 21時) (レス) id: 3dd5edf683 (このIDを非表示/違反報告)
てふてふ - 龍さん» ご指摘ありがとうございます！直ちに手直し入れさせて頂きます！！ (2015年8月6日 23時) (レス) id: d89bc8a970 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てふてふ | 作成日時：2014年10月13日 3時
