めんどくさい彼女 (ページ45)

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４５…JI ページ45

Aさんのお兄さんは
聞いていた通り変わり者…いや、そんな失礼なこと決して思っていません、すいません

容姿は形容しがたいくらいキレイだ
兄妹揃って美形なんだな

「お兄さん、カッコいいですね」

「それ本人に言ってあげて、喜ぶから」

階段を上がり一部屋通過して奥にある扉を開けるAさん
手前はお兄さんの部屋かな

「散らかってるけどどうぞ」

第一印象は、女の子っぽくない部屋
散らかってるわけなんてなくて
シンプルで余計なものは何もない

「ここ、Aさんの部屋ですか？」

「ん？そうだよ。あぁ、殺風景だから女っぽくないよね。お兄ちゃんの部屋の方が乙女チックだよ。見る？」

「いや、いいですいいです」

そんな中、一つだけ見つけた女の子らしいもの

「ヌイグルミ、好きなんですか？」

「え、あ、ううん、それは、ちょっとね」

聞いちゃいけなかった物なのか
答えに詰まるAさん

深くは追求しないほうがいいだろう

「さぁ、勉強始めよっか」

「えー俺疲れたよー」

「まだ何もしてないでしょ！パクチャニョルはヒチョルオッパと話し疲れただけ自業自得です～」

持ってきた教材を広げる
当たり前だけど、俺のはAさんやヨリヒョンのとは違う
何だかそれだけで疎外感なんだけど

最初は数学から手をつけることにした
ヨリヒョンは早くも"わかんねー教えてー"とAさんに頼っている
とりあえず自分で考えなよ

Aさんは嫌な顔一つせず教えているけど

2人の距離が近い
教えてるんだから仕方ないけど

髪を耳にかける仕草とか
口の動きとか
ペンを走らせる手とか
顔を傾けてるから若干上目遣いなのとか

今すぐヨリヒョンと変わりたい

残念ながら数学が得意な俺は
教えてもらおうなんて思えるほどあざとい事は出来ない

仕方ないから問題に集中していたんだけど

「キムジョンインどう？わかんないとこある？」

突然こっちに意識を向けるから
「だ、だいじょう、ぶ、です」
シドロモドロになってしまった

あざといのはAさんの方だ

ヨリヒョンはまたわかんないって俺に向いてた意識を引き戻していった
この人計算してやってる、絶対

俺にはそんな高等テクニック駆使する技術はないから
黙々と数学の問題を解いていく

気になって集中は出来てないけど

Aさんが言ってたことは当たってる

Aさんがいるとドキドキしてやっぱり一人の方が捗るなぁなんて思った