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昼休み
お弁当を食べ終わった私は早速隣の教室へ急いだ
だけどパクチャニョルの姿はそこにはなくて
聞けば裏庭に行ったという
廊下を駆けて階段を猛スピードで下り裏庭へと急いだ
別にそんなに急な用があるわけではないのに
緑生い茂る初夏の匂いに包まれたその場所で
パクチャニョルを見つけたけれど
声を掛けることはできなかった
パクチャニョルの向かい側には綺麗な女の人が立っている
盗み聞きなんて趣味じゃないけれど聞こえてしまったんだから仕方がない
私の目に今しがた飛び込んできたのは
恐らく見てはいけないであろう告白シーンだったのだ
パクチャニョルはモテる
そんなこと忘れていたわけではないのに
最近めっきり耳にしなくなった噂は
私の脳からそれらを消去するには十分すぎた
頬を染めて俯いている向こう側の女子生徒は
リボンの色から推測するに1年生であろう
"付き合ってください"
そうはっきりと私の耳にも届いたその言葉は
未だ宙に浮いたまま私に背を向けているその人に
受け取ってもらうのを待っている
聞いてはいけないのに彼が何と返事するのか気になって
私はその場に佇むしかなかった
足が動かないのだ
この場を訪れてしまったことを後悔した
裏庭なんてそういうシチュエーションにもってこいの場所なのに
私が一歩踏み出せば私の存在に気付かれてしまう
また彼らがこの角を曲がっても同じだ
"ゴクリ"と喉を鳴らした
自分にしか聞こえない小さな音だけれど
目と鼻の先程のところに彼らがいると思うと
それすらも私の耳には大きく聞こえる
「ごめん。好きな人がいるんだ」
回答は至極簡潔で明解である
その言葉を聞いた私はきっと彼の目の前にいる彼女と同じくらいの衝撃に襲われているはず
ベクが前に言っていた
"あいつは告白されて付き合っても、結局彼女を好きなれずに別れる"と
そのパクチャニョルが好きな人がいるからと断ったのだ
天変地異の前触れなんじゃないかと思うほどに
その衝撃は凄まじかった
今まで告白されると100%の確率で受け入れていた(私を除く)あの男が
あっさりとそんなことを言うなんて
やっと脳が指令を出してくれてその場を離れることが出来たけれど
何とも形容しがたいこの気持ちに
私は暫く苛まれることになる
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くいーん - こういう系の話、大好きです！！更新がんばって下さい、楽しみにしています＼(^^)／ (2015年5月17日 8時) (
レス) id: 3b0276d65d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫
| 作成日時：2015年5月14日 18時
