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「じゃあ、またね。連絡する」
「うん、ありがとう」
フニャッと笑って手を振るセフンくんを見送って
玄関を開けた
部屋に戻ると向こうの窓が開いて
それを確認した私も窓を開けた
「セフンと知り合いだったんだ」
「今日初めて会ったんだけど」
「あっそ」
態度は素っ気なくこちらを一瞥すると
「もう、勉強教えてやれない」
トーンの低い声でそう洩らした
「何で？」
「…俺じゃなくてもいいだろ」
それを最後にピシャリと窓が閉まった
理由も教えてくれなくて
納得いかなかったけれど
ジュンミョンだって忙しいんだろう
もう、頼るなって言いたいのかな
その日を境に
全くと言っていいほど接点のなくなった私たち
代わりと言ってはなんだけど
セフンくんとはよく会ってる
2人で出掛けるようにもなったし
お互いの家を行き来するようにもなった
苦手な数学も、今ではセフンくんが教えてくれてる
「そうだ」
ジャーンと効果音付きで2枚のチケットを取り出したセフンくん
「水族館、行かない？」
「どうしたの？それ」
「新聞契約したらくれたの」
「行きたい！」
「じゃあ今度の日曜行こうか」
満面の笑みで伝えると
セフンくんも嬉しそうに笑った
金曜日
学校が終わってユジンと寄り道していたら
ジュンミョンがコーヒーショップに入っていくのが見えた
隣にいた女の子と手を繋いで
年頃の男子なんだから彼女がいたっておかしくない
そうか、ジュンミョンにも良い人がいたんだ
明後日セフンくんと2人で出かけると伝えると
ユジンは目を丸くして
「もうそんなに仲良くなったの！？」と、驚いていた
そんなユジンは既にベッキョンくんと付き合っているけど
そっちの方が展開早いじゃない
バブルティーを飲みながら帰路につく
ユジンはこの後ベッキョンくんとデートらしい
家に着いて部屋に入り
隣の窓を見遣ったけれど
彼はまだデート中らしくもぬけの殻だった
別に深く掘り下げたりしないけど
幼馴染の恋路とやらはどうにもやっぱり気になってしまうものだ
だけどここ最近はまともに顔も合わせていない
中学生に上がってしばらくして
周りからからかわれたのか知らないけど
思春期真っ只中のジュンミョンは
一時期私を避けていた
まるでその時のような今の関係
でもあの時と違うのは
ジュンミョンの隣には私じゃない女の子がいるという事
彼女がいるのに
幼馴染とはいえ別の女子と2人で会わないのは
きっと彼女と私への配慮なんだと思う
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いえろう(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きとっても気になります！楽しみに待ってます！！ (2015年12月13日 12時) (
レス) id: 543503f3fa (このIDを非表示/違反報告)
つきの(プロフ) - スホペンなんでこのお話とっても好きです！更新まってます！ (2015年10月1日 23時) (レス) id: 605b8dc09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫
| 作成日時：2015年7月10日 19時
