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私は葉桜が嫌いだ
あの緑と少し残ったピンクのコントラストがどうにも苦手で
それなのに何故か今
その葉桜を見上げてる
花びらの絨毯の中に突っ立って
別にセンチメンタルな気分に浸ってるわけじゃないし
大した出来事があったわけでもない
ただどうしてか、今は葉桜が私の心を落ち着かせてくれる
よくわからないけど
「さっきAの幼馴染見たよ」
登校途中、ジアがジュンミョンを見かけたらしい
学年が上がって幸いなことに
クラス替えではジアと同じB組になった
ソラとユジンとは離れてしまったけど
「女の子と一緒だった」
ジアの利用してる最寄の駅は
ジュンミョンが降りる駅じゃないはずなのに
なんでそんなとこにいるんだろう
その疑問はすぐに予想できたけど
たぶんジュンミョンの彼女も
その駅を利用してるんだろう
わざわざ毎朝迎えに行ってるんだ
「ふーん」
と興味なさげに返したけど
ジアはそれが気に入らないらしい
「呑気だね〜あんたって」
呑気？さほど興味が湧かないだけだけど
「Aの幼馴染イケメンじゃん！あの子彼女なのかな、めっちゃ美人だったけど」
美男美女を朝から目にしてテンションが上がったのも束の間
それが私の幼馴染だと知るや否や
何故か私の浮かない顔が頭に浮かんだんだって
「いいわけ？」
「何が？」
「幼馴染取られちゃうよ〜！」
良いも悪いもない
幼馴染だからといって
一生お隣さんなわけじゃないんだし
なんて考えてたら、ふとこの間見た夢が過ぎった
小さな男の子と女の子が
大人になってそれぞれの道を進むため
お別れをしてる夢を
「幼馴染があんな人なら、私だったら好きになってるな〜」
残念ながら私は
あんな人が幼馴染でも好きにはなってない
そんな感情抱いたことすらないのに
大体幼馴染と恋に落ちるなんて
どこぞの少女漫画じゃあるまいし、あり得ない
幼馴染だからこそあり得ないのだ
「そういえばジアにも幼馴染いるんじゃなかったっけ？」
「えーいるけどイケメンじゃないし、最近顔すら見てないよ。それに噂じゃ悪い友達とつるんでるらしいし、そういうのはちょっとね」
イケメンかどうかなんて人それぞれだし
幼馴染なんてやっぱりそういうもんだよ
そう言うとジアは「あんたの幼馴染とは出来が違うんだから」
と納得いってない様子だった
窓から見える校庭の桜の木には
もう花びらのピンクは残ってなかった
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いえろう(プロフ) - 更新ありがとうございます。続きとっても気になります！楽しみに待ってます！！ (2015年12月13日 12時) (
レス) id: 543503f3fa (このIDを非表示/違反報告)
つきの(プロフ) - スホペンなんでこのお話とっても好きです！更新まってます！ (2015年10月1日 23時) (レス) id: 605b8dc09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雫
| 作成日時：2015年7月10日 19時
