男の子は苦手です。【桃】 (ページ50)

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校門を出てしばらく。

さっきの小瀧くんの言葉が頭の中でぐるぐると駆け回る。

そんなこと思われたんだと、ショックを受ける。

赤「なぁ、 A 、さっき小瀧になんか言われたん？すれ違ったあたりから様子変やで。」

なんで、こうも簡単に大毅にはバレてしまうのだろう。

『さっき、小瀧くんに、 " 流星の次は大毅か " って、』

赤「 ... なんやねん、腹立つ。」

こんなに人思いで、優しくて、かっこいいんだもん。

小瀧くんじゃなくて、大毅を好きになれたら良かったのに。

... あれ、私、

赤「 A 、どうしたん？」

『あれ、なんで私泣いてるんだろ、』

赤「 ... 小瀧じゃなくて、俺のこと好きなればええやん、」

背中に大毅の手が回って、引き寄せられ、ふわっと大毅の香りに包まれる。

『 ... 、私も思った、何回も思ったけど、っ、』

赤「ん、分かっとるよ。俺はずっとお前の味方やで。」

『ごめんね、大毅、』

赤「もーー、ごめんって言うなや、 (笑) 」

大毅の方が泣きたいはずなのに、泣いてる私を慰めてくれた。