男の子は苦手です。【桃】 (ページ30)

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赤 side

最初聞いたときは、小瀧なんか近づけたアカンやつやって思ってた。

この前の流星の時と同じになりかねへん。

でも、

俺が思ってたようなやつやなくて、

Aの過去を聞いて、泣きそうなってる。

『なぁ、小瀧、』

桃「ん、」

『流星のことあってから、同世代の子で、俺以外の男と話してこんかったし、話そうともせんかったんよ。特に、小瀧みたいなタイプとは。』

桃「おん」

『やけど、俺には分からんけど、 Aは小瀧がどっかで流星と似てるけど、違うって気づいてたんや。やから、話したいって言うたんやで。お前の取り巻きの女のせいで、保健室運ばれても、そう思ってるんやで？』

桃「保健室おった日、言うてたやつ、」

『こいつさ、こんな見た目やん。他の子らから見たら可愛いやん。やから、すぐ小瀧みたいなやつに目付けられて、他の好意ある子らが相手されんくて、嫌がらせされること多かってん、昔っから。』

そのたび、

俺が助けて、

いっつも俺の前では絶っっ対泣かへんかった。

『強いようで、弱いねん。 Aは。』

泣いたあとやから、長いまつ毛が太陽で光ってて、

『小瀧、ほんまにAのこと好きやねんな？』

桃「おん、好き」

『それだけ聞けたええわ。』

俺には、今までどおり守ることしか出来ひんねん。

その後は、

お前にしか出来ひん。

やから、

小瀧、頼むで。