３０：Let's get married?? side YOU ページ30
お久しぶりです。この2人のお話もエンディングに向かいます。
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皆仕事でいないからと、テヨン以外出払ったイリチルの宿舎にパソコンを持ち込んで大学のレポートを作っていると後ろからココアを持ったテヨンがやって来た。隣に座ってマグカップいっぱいに注がれたココアを飲んでいる。ここ最近朝晩めっきりと冷え込むようになった。私もタンスから寝巻の長袖シャツを引っ張り出してきた。
「朝からせいが出るね」
「なんせ学生ですから。これは提出しないとヤバい」
専攻は芸術。まぁ色んな所に顔を出して授業に関係ない教授の手伝いまでしてるけど、基本は
そんなとこ。今はダヴィンチについてまとめている。これを出さないと進級できない。
仕事での活躍でかなりおまけしてもらえている単位がいくらあるとは言え、一応学生なのだからサボりまくっていては・・・ねぇ？
「まぁた難しそうなの書いてる。俺にはわかんないや」
若くしてこの世界に飛び込み、高校でもまともな青春は送れなかった。
常に色眼鏡で見られ、ネット上での噂に周りは流される。自分とはこんな人物だとまとめあげられたページ。その他諸々が重なって、そして夢を追って消えたフツウ。
今だって仕事の為にテヨンは大学には行けていない。
いつまで続けられるかわからないこの仕事に賭けたのだ。
「いつまでも、続けば良いね」
テヨンはいきなりそう言った。
「えっ？」
「や、朝起きたら隣にAが居て、一緒にご飯食べるのっていいなって思って」
しみじみと話すテヨンの声を私は聞いていた。
「いつか、仕事が一段落したら結婚したいねぇ」
テレビでは芸能人が結婚したニュースが報道されていた。
これを聞いて何人幸せになって、何人不幸になるんだろう。私はついこういった報道の後を想像してしまう。
でも彼の声に私は流されていて、不思議とそんな考えには至らなかった。
ただ彼の言葉に驚いて、
「テヨンさん、それは爆弾発言なんですけど」
「やー、前々から思ってたよ」
「マジすか」
「マジですね〜」
＊
＊
＊
いつか、世界で1番綺麗で幸せなお嫁さんに俺がしてあげる。
３１：incident side YOU→←２９：Couple name
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作者名：すいみー | 作成日時：2016年9月13日 16時
