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･土曜日･

「あれ、佐山さん」

「え！先生、こんばんは」

「おひとりですか？」

「ええ、けんたは夫に見てもらってます」

「リラックスタイムですね」

入口の下駄箱付近で繰り広げられる会話が耳に入ってきた。
銭湯で先生なんて呼ばれるのは1人くらいしか…

あれ、ちょいまち、先生って大学教授やらお医者さんやら常連に多いな笑

けど、多分今日は土曜日の「先生」やから…

会釈をして、中に入ってきた
ちょっとむちっとした先生

「大人1人ですー」

「おーん、いらっしゃい照史」

保育園の照史先生
保育士さん

「ふは、今日も派手にやられとるなあ」

「そうなんよ」

年長さんを担任していているが、土曜日は、あずかり保育というものがあるらしく
そのあずかり保育は学年関係なくになるから
絵の具やらクレヨンやらが付いちゃうのだそう。

「まあ、けど子供は元気が一番やからな」

「ふは、ほんまに照史は小ちゃい子好きやな」

「好きやなかったら保育士やっとらんわ笑」

青色と、白と…絵の具がついた腕を上げて、じゃあねーと笑いながら男湯の暖簾をくぐっていった。

「……なんかあいつ、またおっきなったか…？」

照史には直接は言わんけど笑
ていうか、筋肉付いた気ぃする
俺もそろそろジム行かんと、最近座りっぱやもんなあ…

性格はめっちゃ優しくて、のるとこのってくれる
ほんまに保育士さんっていうのが向いてて
天職なんやない？と勝手に思っとる。