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「いい湯だなーアハハン」


「ありがとうございましたー」


「コーラください」


「はいよ」


肩まで捲られて見える腕、1か月前よりはるかに筋肉がついている


「相変わらず、筋肉マンやな」


「集中して鍛えてるわけやないですけど、常に動かしてるんでついてってるんだと思います」


「ほへー」


「惚れちゃいました?俺に」


「…アホちゃうの」


へへって笑いながらコーラを一気に飲む。
腰に手を当ててよく見る格好で飲んでるけど、炭酸そんなんで飲んでよう噎せないな?
俺、あれダメなんよな…



「よし、じゃあやっていきやしょー!」


「おん、いつもほんまありがとな」


「ええんですって、俺がやりたくてやっているので」



そういって、ブラシやバケツにスポンジなど掃除道具をもって、こっちやりますね、と男湯の方に入っていった。


自分も表の暖簾を下ろして、鍵を閉めて
下駄箱を1つずつ確認。
誰もいないことを確かめてから、掃除道具をもって女湯の方に入って掃除を始めた。





「終わりました、これ忘れ物…」


「あちゃ、その手ぬぐい多分、佐藤さんのや」


1時間過ぎた頃、もろもろが終わって番台の近くで合流。佐藤さん、ようロッカーに忘れていくんよなあ
忘れ物を受け取って、ひと息ついた頃


「これ、今日の分な。ありがとうございました 」


裸で渡すのも嫌やから、とポチ袋に入れて今日の分のバイト代を渡す。

…いや、成人した男に、ポチ袋もどうやんかって感じやけどな笑



「…毎回ありがとうございます」


「こちらこそやで。」


受け取ってくれたことを確認して財布をカバンにもどした。




「あの」



さあ、帰ろかーって鞄を肩にかけた時


小瀧に呼び止められる。



「なん」


「…ちゃんと考えてもらえましたか」


「…あー……」




これが少し困ること。






「俺が重岡さんのこと好きって言ったの覚えてますか」







これ




「覚えとるよ…」



「……またくるんで。待ってるので、返事ください」




そう言い逃げするように小瀧は裏口から帰って行った。



「っ…はあー…」


イケメンずっこいわ






揺らぐ

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作者名:ターコイズ | 作成日時:2020年7月3日 11時

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