木兎光太郎 ページ6
「Aーー！！！！」
「木兎、うるさい。
ちょっとガチ目に黙ってて。」
いつもなら一緒に馬鹿騒ぎするその大きな声は
今の私にはただの苛立たせる為の耳障りな音で
頭にガンガンと響いて更に頭痛を酷くする。
不快感を隠さずにジロリと睨めば
きっと精神年齢の幼いコイツは
不満不平を喚きながら、大声で文句を言いながら
きっとしっかり者の副主将の所へ行くのだろう。
「あ、わり。ちょっと待ってろよ。」
あれ？予想と違った反応。
声量を抑えたのも、素直に謝ったのも予想外。
そのままアイツはバレーで養われた脚力で
物凄い速さで走っていった。
ざわざわ、ざわざわ…
教室の生活音さえも煩わしい。
頭痛はどんどん酷くなり、
腰には鈍い痛みまで顔を出し始めた。
ばさっ
突然、周りの音が遠くなり、
温かいお日様の匂いに包まれた。
「Aー、生きてる？
痛いの頭だけ？他にも痛いとこ出てきた？」
お日様の匂い元いアイツのジャージから顔を出すと
「ぼくと…」
案の定、優しく微笑む木兎がいた。
「ん？ぎゅってするか？」
「ん…」
両手を伸ばすと
バレーをしてる時からは考えられないくらい
優しく抱き上げられた。
「このまま保健室行こうぜ。
んで、一緒にお昼寝ターイム。」
どう？
と、首を傾げるから
だめ。
ってデコピンを食らわせた。
あ、少しだけショボくれた。
「ぼくと。」
「なに。」
「授業まであと何分？」
「10分くらい？」
「このまま旧校舎の渡り廊下までダッシュ。」
「！おう！」
誰も来ない2人だけの秘密の場所。
流石に授業はサボりたくないけど
始まるまでの時間くらい
いつもと違う君を独り占めしたい。
【ぼくと。】
【ん？】
【だっこ。】
【おう！】
【このまま教室までダッシュ。】
【？！】
【30秒以内に着かなかったらグーパン。】
【？？！】
【着いたら後でちゅーしてやる。】
【まかせとけ！！】
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イナゴの佃煮(プロフ) - 瑠璃葉さん» 瑠璃葉さんお久しぶりです！しんどくなったときの妄想をそのまま書き綴っていますのでそう言っていただけると嬉しいです！お互い辛い時は妄想で乗り切りましょ！！ (2019年4月25日 17時) (
レス) id: 0b6026706d (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃葉(プロフ) - この作品、すごく素敵だと思いました。なってるときに見ると余計にそう思います。素敵な作品をありがとうございます！ (2019年4月5日 22時) (レス) id: 341178e5e0 (このIDを非表示/違反報告)
イナゴの佃煮(プロフ) - 里紗さん» すみません！！ご指摘ありがとうございます！！すぐに直します！ (2018年6月10日 18時) (レス) id: 0b6026706d (このIDを非表示/違反報告)
里紗 - 夜久さんの名前は衛輔だとおもいます (2018年6月10日 12時) (レス) id: 3698aeb15e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イナゴの佃煮 | 作成日時：2017年11月15日 20時
