【A3!】誰かの1番になりたい。

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「Aチャン！」

「あ、……太一」

「また俺っちの名前忘れたんスか！？う〜悲しいッス！」



最近、ようやく彼の名前を覚え始めた。
名前は太一、えっと苗字は……七尾だったっけ？ラッキーセブンで覚えた。覚えやすい。


見崎 景助の名前はすぐ覚えられたのにね。でもやっぱり繋がる人の名前は覚えないと、うっかり元カレ(と言っていいのかわからないけど)の名前を出して怒りでもされたら困るから。




「ごめん。私名前覚えるの苦手だから…それで、なんの用？」

「もし良かったら、今日は寄り道しないッスか？サックンと万チャンが誘ってくれたんスよ！」

「……寄り道ね、別にいいけど」



狙っている彼からの誘いを断るわけにもいかず、私は素直に頷いた。


見崎 景助からも誘われていたけど、そっちは断ろう。最近彼といすぎて、彼が飽きるかもしれない



私はLIMEを開き、彼に「今日行けなくなった。ごめん。」と連絡をし、カバンにしまう




「Aチャン！行きましょうッス！」

「あ、うん」



カバンの中でスグに震えた携帯のことなど知らず、私は太一の言葉に返事をした。

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