今も昔も手をとって(JW 青)

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桃side

「そうかぁ。藤井くんセンスがいいから楽しみだったんだけど、それじゃあ仕方ないよね」

「本当に申し訳ありません」

「仕方ないよ。健康第一だから。フォーメーション変わるから覚悟しといてね」

「うーわー！」

「頑張りますー」


Ryota先生は流星のことを受け止めてくれた。こんなに優しい先生なのに流星は何が不満やねん。





そしてイベント当日。俺はさらに心を痛めた。
前日に流星が急病でイベントに参加できなくなったとファンに知らされた。もちろん事前に決まってた嘘やけど、ジャス民には大きなショックだったようだ。

ネットのトレンドになるし、SNSにはジャス民から悲鳴のようなコメントがたくさん寄せられる。





「今日は流星がおらんけど、最後まで張り切っていくんで！！よろしくー！！」

『キャー！！』


でもイベントは大成功やった。ジュニアのみんなもそれぞれの見せ場で大活躍して大きく成長出来たんとちゃうかな。

関西Jrのファンも俺らのファンもニッコニコ。



せやけど、青い綺麗なワンピースを着たお姉さん、流星のうちわを持った小さな子、青いリボンをつけた女の子……流星のファンはずっと涙ぐんでた。


流星に会いたかっただろうに。
そのために今日まで仕事や勉強を頑張って、お金をかけておしゃれして、高い倍率のチケット取って、電車を乗り継いで、もしかしたら遠くから来て夜行バスで来てるのかもしれない。
たったこの数時間のために……大好きな流星と過ごせる時間を楽しみにしていただろうに。

そう思ったらたまらなくて、思わず泣けてきてしまった。


「のんちゃん何泣いてんねん」

「っ流星のあほぉ……」

「ちょっ！小瀧！」

「こんなに思ってくれてるファンがおるのに……」

「健康第一や！」

「流星のファンのみんな、ごめんな？俺からちゃんと流星に言うとく！みんながどれだけ流星に会いたかったか、心配して泣いてくれたか……ほんまにありがとう」

「望……」

「次は絶対7人でここに立つので待っててください！」

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