今も昔も手をとって(JW 青)

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黄side

流星の様子はおかしくなる一方や。眠れてへんのか目の下にくっきり黒いクマがあるし、青白い顔してる。一番怖いのは目が合わなくなったこと。焦点の合わない目で楽屋の隅でぼーっとしとる。呼びかけてもすぐに返事せえへん。


そしてある日の収録終わり。楽屋の外から流星の大声が聞こえてきた。

「なあ！どうしよう！」

「藤井くん落ち着いて！ちょっと1回楽屋入ろうよ！」

「あかんの！どうしようどうしよう！」

「大丈夫だから！いつものことでしょ？一緒に探すから」

顔を真っ青にしてあせだくの流星はめちゃくちゃ焦ってた。マネージャーさんも困ったように楽屋に入ってきた。

「どうしようっ！どうしようどうしよう！」

「流星どないしたん？」

「ごめん、藤井くんのカバンどれ？」

「え？これやけど」

「ありがとう。ほら中見てみよ？」

「ないねん！どうしよう盗られた！どうしようどうしよう……警察行かな！でも！」

「落ち着けって！どしたん。何がない？」

「お金が無いって大騒ぎするんだよ。あ、ほらあったお財布あったよ」

「うそやん！流星また無くしてん？」

「ちゃうの……ちゃう……お金ないねん…おかね……」

「流星？」

「どうしよう…」


お財布はあった。一緒に中身を確認して万札2枚くらい入ってたしお金ないってことは無いやろ。クレジットカードもキャッシュカードもちゃんと入ってた。


だけど何度説明しても流星はお金が無いと繰り返すばかり。



みんな心配過ぎて顔を見合わせることしか出来なかった。

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