▽ ページ13
「できます」
少し考えてから、頷きました。
「でも、おやくにたてるかは、わからないです。おはなしをきいただけで、じっさいに、うごいたこと、がないので……だけど」
「だけど？」
「やっと、にんげんに、なれたから」
やっと、フロイドさんと同じ世界に来れたんです。
きのこのままテラリウムの中でもどかしく外を見ているより、今のほうがずっと楽しい。憧れの世界にこれたから、やりたいことはたくさんあります。
初めてで、ちょっぴり怖いけど、モストロラウンジでみなさんみたいに、お仕事もしてみたい。
へへ、と笑うと、アズールさんは「いいでしょう」と仰り、ジェイドさんに向き直られた。
「それとジェイド、飼い主である以上何かあったらお前も連帯責任にするからな。しっかりと、しいたけさんの面倒を見るんですよ」
「もちろんです」
「では、しいたけさん。この契約書にサインを」
ぴらり、と手渡されたのは黄金色の契約書だった。
-----.*Contract*.-----
衣食住及びその庇護をアズール・アーシェングロッドの元に置くこととして、以下の約束を求める。
一、契約者は必ずジェイド・リーチの管理下にあるものとすること。契約者が、モストロラウンジ及びオクタヴィネルの不利益に繋がることをおこなえば管理者共に指定の罰則を与える。
ニ、寮生の不在時、モストロラウンジの管理として掃除や食器洗い等の裏方事務を行うこと。
三、オクタヴィネル寮内の維持。主に談話室や廊下の管理。個室は当人の許可があれば、掃除等に入ってよいものとする。
Name____
----------
中央に並べられた契約内容は先程の約束と変わりはなく、私は、下の方に用意された空欄に迷いなくペン先をあてました……
＿＿が
私は、それ以上ペンを動かせませんでした。
「……どうなさったんです？」
暫くして、一向にサインをしない私を見兼ねたのかアズールさんに問いかけられ、とても居心地が悪くなりました
「アズールさん、ジェイドさん、……わたし」
「？」
名前、持ってないんでした……
✳｡*.
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奏 - きのこちゃんきゃわたん！更新その他諸々頑張れぇ！ (2022年10月10日 11時) (
レス) @page14 id: 59220ffc51 (このIDを非表示/違反報告)
駄作者うゆ*(プロフ) - ふゆうさん» 返信ありがとうございます！私擬人化系大好きなんです。更新頑張ってください！ (2022年8月22日 23時) (レス) id: 09414cba83 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆう(プロフ) - 駄作者うゆ*さん» わぁぁあありがとうございます！！擬人化は好みが分かれるので気に入っていただけてとても嬉しいです😭 次回更新をお楽しみに！！ (2022年8月22日 22時) (レス) @page14 id: 05ce7d3c5e (このIDを非表示/違反報告)
駄作者うゆ*(プロフ) - 夢主がキノコってすごく珍しくて面白いです！これからのストーリーに期待‼ (2022年8月22日 21時) (レス) id: 09414cba83 (このIDを非表示/違反報告)
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