カーニヴァル〜もう一つの国家防衛機関〜

やっと会えた!! ページ22

―花礫視点―
ラ「さあ、ここだよ」

ラグの前には、いかにも「ここですよ」なデザインのドアが、あった。

ｺﾝｺﾝ
ラ「ボス〜。お客様ですよ〜」ｶﾞﾁｬ

返事を聞かないで、入っていくラグ。

おいおい、勝手に入っていいのかよ。

そう思いながら、俺も入った。

―入った瞬間、目を奪われた。

？「ようこそ。『東西南北』へ」

目の前にいたのは、とても儚そうで美しい若い女が立っていた。目が合いそうになって、與儀の方へ目を逸らしたら……

興「……A……ちゃん……？」

まるで、目の前のものがここにいたらあり得ないような顔をしていた。……少なくとも俺には、そう見えた。

興「……ｯ、Aちゃん!!」
與儀が泣きながら目の前の女に抱きついた。

興「Aちゃん……!!Aちゃん……!!」
あ「與儀、久しぶり。元気にしてた？」

興「う……うん!元気にしてたよ!Aちゃん、生きてた……良かったぁ〜……」
あ「こら、與儀。大人が、そんな簡単に泣くもんじゃないよ!」
興「で……でも〜」

あ「それに、そんな顔をしないで。せっかくの再開なんだからさっ、笑って!!
私さ、與儀たちに笑って欲しいの!!」
興「う、うん!!」

……なんだこれ。完全に俺ら、蚊帳の外じゃねぇか。

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