第4話…2回目 焦る�� ページ13
エレベーターが開いたと同時にスタートダッシュを切る。
その事に気付いた木村も一緒に走り出した。
屋上への階段を2段飛ばしで駆け上がり、思いっきり扉を開く。
「A！」
しかし屋上にはもう、Aの姿が無かった。
「は…何で？」
ふらふらとしながら俺は柵の向こう側を覗き込んでみた。
遥か下に広がっているのは、真っ赤な色。辺りに飛び散った、紅い花。
この光景が信じられなくて、柵を握り締めている俺の手から、知らぬ間に血が流れていた。
それと同時に震える、俺のケータイ。
《赤羽さん、赤羽さん…っすみません！私ではAさんを止めることが出来ませんでした》
「律…？」
《Aさんが、Aさんが…！！》
「はは…大丈夫？落ち着いて。何があったの？」
《Aさんがごめんなさいって謝った後、躊躇いも無く飛び降りたんです！一瞬の出来事で、私、私……何も言えませんでした…っ》
「そっか。他に何か言ってた？」
《後は、待てないとも》
「待てない、ね…」
ねぇA、聞きたいんだけど。
飛び降りるのって、そんなに楽しいものなの？
待ちきれないほど、楽しいものなの？
俺にはその感覚分からないからさ、
「俺も一回、その感覚味わってみるわ」
よっと軽やかに柵を越えて、下を見てみる。
下にいる人たちは皆、まるでオモチャのようで、どこか滑稽に思えた。
「おいやめろ！何するつもりだよカルマ！？」
「君が今からしようとしている事は、Aさんのした事と全く同じだ。少しは落ち着いて物事を考えるべきなんじゃないか？」
「大丈夫だって。どうせ俺、すぐにまた戻ってくるし」
「何訳の分かんねーことをっ！？」
《赤羽さん！！》
ひょいっと屋上から飛び降りる。
落ちていく感覚は、どこかあの殺せんせーを暗殺しようとした時と似ているけれど、やはり気持ちの良いものではない。
もう二度と、味わいたくない感覚だった。
「飛び降りるくらいなら、助けを求めりゃいいのに」
Aって本当、バカだよね〜…
ーーカチッ
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やま - わからないけどおもしろい (2016年2月12日 0時) (
レス) id: dd990da2c3 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃん - なんかこの回はカゲロウでいすみたいですね！ずーっと回り続けているところとかが！！おもしろいです！これからも頑張ってください！！！ (2015年6月25日 18時) (レス) id: 783b5a0418 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 凄いですね！私が、かるま君なら自分が死ぬひ、終業式に行かず、屋上で待ち伏せしますね。(笑 (2015年3月29日 5時) (携帯から) (レス) id: 22660df1a6 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ帽子(プロフ) - 春猫さん» コメントありがとうございます！例え略奪になってしまってもカルマ君の隣に居たくなりますよね！ほんとイケメンすぎるよ、カルマ君(( (2015年3月19日 23時) (レス) id: bf3996ce91 (このIDを非表示/違反報告)
春猫 - カルマくんを取らないで？(´・ω・`)?とるに決まってんじゃん(笑) (2015年3月19日 21時) (レス) id: 3b3ed60914 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわふわ帽子 | 作成日時：2015年3月3日 22時
