【兵頭 十座】不器用ヤンキー彼氏の愛し方【摂津 万里】

story seventeen...♪*ﾟ ページ19

「チッ、とりあえず今は退散だっ……！おい、車出せ！」






そう言って不良は慌てて車に乗り込み、一瞬のうちに消え去った車。


その後、助けてもらった人物に




『あ、ありがとう』




頭を下げながらそういうと、ポンッと私の頭の上に手を置いて




「あぁ、兵頭じゃなくて悪かったな」




意地悪そうな顔でそうニカッと笑った。






『ううん、本当助かった。
万里は、なんでここに？』




「コンビニにりんごカード買いに行ってた。ここコンビニの近道だし。

つーか、兵頭は？女1人、夜遅い中帰らせるとか男がすることじゃねーっつーの」






『えっと……十座は、ちょっと用事があって』






「本当は？」





『……え？』






「A嘘つく時自分の首のあたり触るんだよな

で、ほんとんとこはどーなの？」







『っ……』






「A？」





『十座とっ、別れたの……』






「……は？」





さっきまで枯れるほど泣いたと思ったのにまたぼろぼろと涙が出てきた。






『私、十座にふられちゃったっ！』





震える声を抑えながら笑顔で万里にそう答える






「ふられたってどーいうことだよ……」






『十座、好きな人ができたんだってっ、、！』



私がまたそう万里に作った笑顔を向けると万里は私の腕をグイッと引っ張って自分の胸に私の頭を押し付け、





「無理して、笑わなくていいから泣け……」








そうか細い声で呟いた。

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