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ジョングクと出会ったのは半年前、通学中の電車の中でだった。

満員電車の中で痴漢されていたところを助けてくれたのがジョングクで、そのお礼をする為に連絡先を交換して2人で食事に行ったのが始まり。

同じ大学だったのも後から知った。






『お礼します、何でも』

「…いや別にいいです」

『でも何もしないのは私が嫌なので、!』





最初は黒いチューリップハットを深く被ってはっきり顔も見えなかった。

たまに長い前髪の隙間から見える黒い瞳が綺麗だな、とは思ってたけど。

話しかけても一つ返事が返ってくるだけで会話にならなかったし、目なんて1度も合わせてくれなかったし、この人は凄く人見知りなんだなっていうのが第一印象。




でもそんな人があの満員電車の中で大きな声を出して私を助けてくれた事がすごく嬉しくて、何でもいいからさよならする前にお礼をしたかった。


と言って半年。

私はずっと、ジョングクに恩返しするためにこの人といる。









「あんた大学生?」

『そう!大2』

「…ああ、年上。ですか」




無理やり付け足されたような敬語に苦笑いする。




『君は?』

「大1。京城大の」

『え、!私も同じ』




まさかの同じ大学だったの?

共通点を見つけられたのが嬉しくて少し声が高くなる。

深く被った帽子の下から真ん丸な目を見せて、少し驚いたような顔をした。



あ、よく見ると凄く綺麗な顔。

目が合って数秒で思いっきりそらされたけど、何だか初々しくて可愛い。

あんまり女の子に慣れてないのかな?



ズズズ、と残ったドリンクをストローで飲み干した彼は突然口を開いた。






「本当に何でも?」

『え、?あ、うん。』





さっきまで遠慮ばっかりだったのにいきなり乗り気になってくれてちょっと驚きつつ、姿勢を正す。






「うーん。じゃあ」








「好きな人の代わりになって」


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設定タグ:防弾少年団 , BTS , テヒョン   
作品ジャンル:恋愛
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chi134340(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。終わってしまって寂しい気持ちもあって複雑…。またてこさんのお話を楽しみにしています。 (2021年9月11日 12時) (レス) id: fae26ba036 (このIDを非表示/違反報告)
JK1223(プロフ) - このお話大好きです…!更新されているとめちゃくちゃテンションが上がります!!下の方のようにテヒョンとうまくいって欲しいと思う反面…グクとグズグズになれーー!とも思ったり…( ; ; )これからも応援してます(*^_^*)頑張ってください!!! (2021年8月31日 22時) (レス) id: f8bf9f9746 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ(プロフ) - どうかテヒョンを好きになってそのままでいてください! (2021年8月23日 3時) (レス) id: a67dcb29eb (このIDを非表示/違反報告)
えま - もはや切ない。。とっても面白くてハマっています!これからも更新頑張ってください! (2021年8月18日 10時) (レス) id: d6d16a0d4e (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - すごくハマってしまい、Twitterで写真付きでみて、占つくで読み返して噛み締めるという事をしてます笑笑更新楽しみにしてます! (2021年8月17日 15時) (レス) id: 8165b878e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/  
作成日時:2021年8月10日 22時

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