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ジョングクが好きな子と順調に進んでる。
もうすぐ、その子は彼女になるみたい。
ジョングクの初恋の女の子。
きっと私なんて相手にならないくらい可愛くて優しくていい子なんだろうな。
やっと離れられる。
夏終わりかけの生ぬるい空気を纏う夜みたいに、居心地が悪いようで、どうしようもなく恋しい、そんな日々から。
これを何よりも望んでいたはずなのに。
嬉しいはずなのに、なんでかな。
ジョングクが愛するその子はどんな人なんだろう。
…知りたくない。
そんな事ばかり考えてしまう。
ジョングクが私の知らない誰かと進展していることを聞く度に、私の心は蝕まれるように苦しくなる。
ジョングクが遠くなっていくほど
心臓がくしゃりと握り潰されてしまいそう。
自分の感情から目を背けているだけ。
この感情に気付いたらいけない。
名前をつけちゃ、いけない。
そう思えば思うほど小さな心の蟠りは鉛のように身体を引きずり込んで重なっていく。
一度落ちたらきっと抜け出せない暗い穴。
何個も何個も避けて覚束無い足取りでゆっくりと前に進んでいく。
落とし穴だらけの道は短く見えて、長い。
ジョングクへの想いに少しずつ歯止めが効かなくなっていくほど、二人の距離は縮まっていってて。
どんどん私から離れていくのに
ジョングクはいつも愛のこもった優しい手で触れてくる。
その愛がどんな形をしているのかは知らない。
大きいのか、小さいのかも分からないけれど。
私に向けられた視線、愛情、言葉が
引き止めて離してくれない。
躓いて転びそうになって、穴に足を取られてしまいそうになる。
抜け出したくて、忘れたくて。
忘れるために、テヒョンを求めた。
優しくて、誰よりも私を愛してくれるテヒョン。
テヒョンが与えてくれる幸せは、全てから私を守ってくれる。
私はこの人が好き。
この人しか、いないの。
『…テヒョン』
「ん？」
『好き、大好き』
「ふふ、毎日言ってくれるね。
でも俺の方が大好きだよ？」
『…、離れないで、テヒョン』
「…A？」
私の肩に顔を埋めて抱きしめられている。
少し離れて私の顔を見たテヒョンは
私よりもずっと大きな両手で頬を包んだ。
「どうしたの？」
『ううん。ずっと一緒に居てね、テヒョン』
「…うん」
「おれにはAしか必要ないよ」
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chi134340(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。終わってしまって寂しい気持ちもあって複雑…。またてこさんのお話を楽しみにしています。 (2021年9月11日 12時) (
レス) id: fae26ba036 (このIDを非表示/違反報告)
JK1223(プロフ) - このお話大好きです…！更新されているとめちゃくちゃテンションが上がります！！下の方のようにテヒョンとうまくいって欲しいと思う反面…グクとグズグズになれーー！とも思ったり…（ ; ; ）これからも応援してます(*^_^*)頑張ってください！！！ (2021年8月31日 22時) (レス) id: f8bf9f9746 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ(プロフ) - どうかテヒョンを好きになってそのままでいてください！ (2021年8月23日 3時) (レス) id: a67dcb29eb (このIDを非表示/違反報告)
えま - もはや切ない。。とっても面白くてハマっています！これからも更新頑張ってください！ (2021年8月18日 10時) (レス) id: d6d16a0d4e (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - すごくハマってしまい、Twitterで写真付きでみて、占つくで読み返して噛み締めるという事をしてます笑笑更新楽しみにしてます！ (2021年8月17日 15時) (レス) id: 8165b878e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てこ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/
作成日時：2021年8月10日 22時
