30 ページ30
.
さっきいた場所と正反対のような静けさを纏う夜道。
テヒョンに手を引かれ、導かれるように家へ向かう。
せっかく浴衣を着ておめかしして花火を見に来たというのに、なにもかもそっちのけで花火大会の会場から遠ざかっていく。
ただ二人きりになりたかった。
きっとお互い、そう思ってる。
「ねえ、ここからだと俺ん家の方が近いよね」
『うん、』
「行こっか」
ここから十数分くらい歩いて着いたテヒョンの家。
当然ながら誰もいない真っ暗な部屋を抜けて、リビングに来た。
「ん、こっち」
誘導されるがままリビングのソファに腰を下ろすと
ゆっくりとテヒョンが近付いてくる。
目の前まで来て、肩に優しく置かれた手によってソファに押し倒された。
一息つく暇もなくテヒョンが覆い被さってくる。
何度も求められるように唇が触れ合って、ちゅ、と小さなリップ音が部屋に響いた。
いやらしく糸を引いた唇をテヒョンが舌先で器用に舐める。
テヒョンの手が私の腰に触れて、するりと浴衣の帯を解いた。きつく締められていたお腹が楽になる。
「Aに花火見せてあげらんないや」
『…いいよ、そんなの、もう』
解いた帯がソファの下に落ちる。
テヒョンの指によっていとも簡単にめくれてしまう浴衣。
「…かわいいね」
布がはだけて、ギリギリ下着が見えそうなくらい。
テヒョンの頬に手を伸ばして、触れる。
どうしたの、って言うような顔で私を見つめるテヒョン。その手を下へおろして、テヒョンの帯を解いた。
ごくり。テヒョンの喉仏が上下に動いたのが分かった。
「どこで覚えたの、そんなの」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1610人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chi134340(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございました。終わってしまって寂しい気持ちもあって複雑…。またてこさんのお話を楽しみにしています。 (2021年9月11日 12時) (
レス) id: fae26ba036 (このIDを非表示/違反報告)
JK1223(プロフ) - このお話大好きです…！更新されているとめちゃくちゃテンションが上がります！！下の方のようにテヒョンとうまくいって欲しいと思う反面…グクとグズグズになれーー！とも思ったり…（ ; ; ）これからも応援してます(*^_^*)頑張ってください！！！ (2021年8月31日 22時) (レス) id: f8bf9f9746 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわ(プロフ) - どうかテヒョンを好きになってそのままでいてください！ (2021年8月23日 3時) (レス) id: a67dcb29eb (このIDを非表示/違反報告)
えま - もはや切ない。。とっても面白くてハマっています！これからも更新頑張ってください！ (2021年8月18日 10時) (レス) id: d6d16a0d4e (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - すごくハマってしまい、Twitterで写真付きでみて、占つくで読み返して噛み締めるという事をしてます笑笑更新楽しみにしてます！ (2021年8月17日 15時) (レス) id: 8165b878e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てこ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/
作成日時：2021年8月10日 22時
