【JK】ひと夏の泡沫

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テヒョンと恋人という関係になって数週間が過ぎた。


あの日から生活はがらりと変わった気がする。




テヒョンとお互いの家を行き来するようになり、大学も時間が会えば一緒にいるようになった。



テヒョンは人目を気にせずに手を繋いだりしてくるタイプで、周りの友達に「ラブラブだね」といじられるのが恥ずかしかったけれど、テヒョンといる毎日は幸せだった。







それと、ジョングクと連絡取るのをやめた。

あの日ジョングクと会話途絶えたし丁度いい機会だと思って。




"今日会える？"ってカトクが何件かきてたけど何も返してない。





ジョングクの事を好きだったとはいえ、テヒョンを利用しようなんて思いたくなかった。


彼の気持ちに応えたいと思った。

私を愛してくれる分、私もテヒョンをたくさん愛したいし、大切にしたい。





大学の講義を終えて、まだ講義が残ってる友達と別れた。


ジリジリと皮膚が焼けるような日差しの下、影を探して歩いていると







「A！」




声と共に後ろから走ってくる足音が近付いてきた。

反応するよりも先に腕を掴まれる。







ジョング、ク。






む、と眉間に皺を寄せて今にも何か言いたげに。

逃がすものかと目で訴えてくる。





「何で返事返してくれないの」

『…待って、ここ大学』

「だから何なの」








何なのって。




私たちの妙な雰囲気に勘づいてか
すれ違う人たちの不思議そうな視線が痛い。




大学で話すこの状況はあの日ぶり。
知り合いとして話すのは初めてだった。




あれだけ他人の振りをしていた癖になんで今話しかけてくるのか。





戸惑う私と、怒ってるジョングク。

噛み合わない感情はジョングクによって覆されてしまった。







「この後予定あるの？」

『待ってってば、』

「家行っていい？」

『ちょっと、』

「こうさせたのはAでしょ？」

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