検索窓
今日:24 hit、昨日:35 hit、合計:525,614 hit

朝焼けと君 ページ5

.






黒いチューリップハットを深く被り
マスクと眼鏡で顔を覆ったジミン君。



「ごめんねいきなり泊まっちゃって。ありがとう」

『いえいえそんな。二日酔いしてない?』

「ふふ、うん平気だよ」



ついでに二日酔いの薬を手渡せば



「わ、いいの?ありがとう」



嬉しそうにしてズボンのポケットに入れた。

私も出来るだけ顔を隠し後を追って外まで見送ろうとすると



「大丈夫だよ、まだ眠たいでしょ?」

と立ち止まって私の方に振り向く。




朝日が照っているのに外の空気は肌寒い。
朝6時半。

帽子の影から見える半月のような目が私を捉えて
ぽん、と頭に大きな手が乗った。





『朝早いのは得意だから』

「そっか。羨ましいな」

『慣れてるだけだよ』

「僕はいつまで経っても慣れないもん」





アパートの階段を降りながらふわあ、と大きな欠伸をした。そんな姿さえも様になってる。


私の家にいたジミン君は私の知ってる"友達"のジミン君だったのに少し仕事モードが入った彼を見ると"芸能人"という感じ。



なんだか新鮮というか、テレビで見るパクジミンが現実にいるというよく分からない感情。






どうでもいいような会話をしながら近くのタクシーを停めた。

早朝だからか街にはまだ人が全然見当たらない。

今から出勤の会社員のような人がぱらぱらいるくらい。




「行ってくる。ありがとう」

『ううんこちらこそ』

「呼んでくれたらまたすぐ会いに来るよ」

『呼んでなくても来る癖に』

「お、よく分かってるね」






はは、と高く笑った彼に今度こそ手を振ってタクシーのドアを閉め、見えなくなるまで見送った。

:人目→←前向きに



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (733 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3008人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , テヒョン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- 月が綺麗ですね。白目剥きました。チェゴ (2022年5月16日 12時) (レス) @page49 id: 79678d8172 (このIDを非表示/違反報告)
おけ(プロフ) - このお話好きすぎて寝ないで一気に読みました‼︎他のお話やおまけもぜひ読みたいです‼︎ (2022年2月13日 4時) (レス) @page50 id: a8986157d1 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - とっても素敵なお話で一気に読み切ってしまいました。。この作品と作者さんのファンになりました(//Ü//)Twitterフォローさせていただきました、おまけもぜひ読ませていただきたいです! (2021年6月28日 18時) (レス) id: e9098fc564 (このIDを非表示/違反報告)
りなぴ(プロフ) - てこさんの描くテヒョンさんが本当に大好きです、とても素敵なお話でした!おまけも楽しみにしております!! (2021年6月22日 8時) (レス) id: 16fceb5abc (このIDを非表示/違反報告)
てこ(プロフ) - hanalieさん» コメントありがとうございます(^^)いくつかお話載せる予定なのでいつでも見に来て下さい♪ (2021年6月21日 0時) (レス) id: 2cb880cbb0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:てこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/  
作成日時:2021年4月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。