眠る街 ページ29
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そんな事を言われて言葉が出なくなった。
だって有り得ない話だ。忘れるどころか毎日探してた。昨日再会して、振られたとこ。
それでも会えたのが嬉しくて
昨日Aがお風呂に入ってる間にちょっと泣いた。
ジニヒョンからAの話を持ちかけてくる事なんてあんまり無いからなんか戸惑ってしまう。
メンバーは昔から俺がAと恋仲なのは知ってるけど詳細は知らない。
その中でもジミンとジニヒョンには話す。でも俺がAの話をあまり人にしたくないこと、嫉妬深いことを察してか、ヒョン自ら介入してくる事はない。
ジニヒョンはきっと俺が朝帰りして女と遊んできたって勘違いしてる。
「…忘れられる訳ないです。
一生来ないですよ、そんな日」
「じゃあまたヤケクソになって遊んでるの?」
わざとなのか俺を煽るような言い方にむっとする。
本音を言うと、放っておいて欲しい。
「昨日Aと会いました」
「…え、?!」
「Aの家から来たんです。」
「てことは寄り戻せた…わけではなさそうだね」
俺の表情を見て、同情を含んだ苦笑を零した。
微妙な沈黙の後、ジニヒョンが言葉を続ける。
「ジミンは?」
「はい?」
唐突に出てきたジミンの名前。何で?
まるで俺とAの話に関与してるとでも言うみたいに。
「…いや、いいや。ヒョンは応援してるからな」
「ふ、何ですかいきなり」
「弟を心配してるんだよ」
放っておいたらお前、壊れそうだから。
どうだろう。もしかしてもう手遅れなんじゃない?
今だってもうAに会いたくて、そんな事ばっかり考えてる。
「俺はずっとAの事しか見えないですよ」
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知らないふりしてただけで
本当は何となく、わかってた。
きっと三人で遊んでたあの頃から
俺たちはずっと並行に歩けてなんかなかったよ。
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ひ - 月が綺麗ですね。白目剥きました。チェゴ (2022年5月16日 12時) (レス) @page49 id: 79678d8172 (このIDを非表示/違反報告)
おけ(プロフ) - このお話好きすぎて寝ないで一気に読みました‼︎他のお話やおまけもぜひ読みたいです‼︎ (2022年2月13日 4時) (レス) @page50 id: a8986157d1 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - とっても素敵なお話で一気に読み切ってしまいました。。この作品と作者さんのファンになりました(//Ü//)Twitterフォローさせていただきました、おまけもぜひ読ませていただきたいです! (2021年6月28日 18時) (レス) id: e9098fc564 (このIDを非表示/違反報告)
りなぴ(プロフ) - てこさんの描くテヒョンさんが本当に大好きです、とても素敵なお話でした!おまけも楽しみにしております!! (2021年6月22日 8時) (レス) id: 16fceb5abc (このIDを非表示/違反報告)
てこ(プロフ) - hanalieさん» コメントありがとうございます(^^)いくつかお話載せる予定なのでいつでも見に来て下さい♪ (2021年6月21日 0時) (レス) id: 2cb880cbb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/
作成日時:2021年4月6日 0時