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「担当の編集者が数人読んでる」

『…』




いや、そうだけど。
そこは私が最初だって言ってよ先生。

突然甘くなったと思えばいきなり突き放された。まあ元はこういう人だ。この人に"優しさの嘘"なんて言葉は無い。

でもでも!一般人が読むのは私が最初なんじゃ?




「あ、今朝テヒョンにも渡したわ」

『……』




そうですか。もういいわ。
ことごとく私の予想を覆されたところに先生が口元を抑えて吹き出した。




「そんな拗ねるな」

『拗ねてないです』

「顔が"私が一番だと思ったのに"って言ってる」


「俺から渡したのはお前が最初だよ。
テヒョンにはくれって言われたからやっただけ」





未だに面白そうに笑いながら、私を宥めるように付け足された。やっぱりユンギ先生は生徒に弱い。





『ちょっと読んでもいいですか?』

「は?ここで?」

『はい』

「家で読め」

『だって気になっちゃって』

「また俺に送らせる魂胆か」

『大丈夫です、最終下校までには帰りますから』

「そう言って気付いたら時間過ぎてるのがAだろ」




自分の目の前で自分の本を読まれるのが余程恥ずかしいのか、それともただ単にこの場に居られるのが邪魔くさいのか、辞めろと言う先生。というよりは辞めてくれの方が正しい気がする。





『そんなに言うなら帰りますけど』

「…別に帰れとは言ってねえけど」




壁に掛けられた時計を見れば17時過ぎ。まあ帰るには丁度いい頃合いだな。職員用の机には作りかけの授業資料のようなものが沢山散らばっていて、先生は私が来るまで作業中だったみたい。

椅子から立ち上がろうとすれば、先生から声が掛かる。




「古文、教えてやろうか」

『え、、今ですか?』

「今日以外空いてる日ない」

『でもそれ、仕事中だったんじゃ?』

「生徒に教えるのが本業だろ」





先生の目の前の机を指差して言えば、その膨大な資料の量に露骨に面倒臭そうな顔をしながら雑にかき集めて端に積み上げた。



『大変そうですね』

「…今日も徹夜だろうな」



先生の目の下にはその白い肌で余計に目立つくまがくっきり浮かび上がっている。

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設定タグ:防弾少年団 , BTS , テヒョン   
作品ジャンル:恋愛
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あみ - 更新頑張ってください!いつまでも待ってます (2021年7月19日 1時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
みあも(プロフ) - めちゃくちゃ先が気になります!続き楽しみに待ってます(^^) (2021年6月14日 0時) (レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
umi(プロフ) - 今一番楽しみにしているお話がこれです!!! (2021年6月1日 6時) (レス) id: 301fe77181 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 続き楽しみに待ってます!!! (2021年5月7日 23時) (レス) id: b7e0ecb7e8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 更新ファイトです! (2021年5月4日 16時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/  
作成日時:2021年5月1日 14時

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