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「おれのどこが嫌い?」
『全部です。煙草臭いのも嫌』
「じゃあ煙草辞める」
『何言ってんですか』
「Aが嫌ならもう吸わない」
『…先生、生徒に興味ないって言いましたよね?』
一向に話が進まない私たちとは逆に、時計の針は刻々と進んでいく。
もう面談の時間なんてとっくに過ぎていた。少し言い淀んで悩んだあと
「………ムキになりすぎたね、ごめん」
「面談始めよっか」
困ったように笑った先生が何を思っているのかなんて、知りたくもない。
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「Aは進学?」
『はい、ソウルの大学に行きたくて』
「いいね。Aの成績ならいけると思うよ」
うんうん、と微笑むテヒョン先生は
机の中から取り出したノートパソコンを開いてカタカタと何かを打ち込んでいく。
丸い黒縁メガネを指で上げて、肘をついた。
「ここの入試科目、国語がかなり難しい」
『はい、古文が特に難しいって聞いて、』
「うん。過去問の傾向的にね」
塾の授業だけで補えるとは思えない。
ユンギ先生に放課後ちょっと教えてもらおうかな。
「古文ならユンギヒョンに教えてもらうといいよ。
あの人が空いてない時は俺が教えてあげる」
『え、先生古文出来るんですか?』
「一応おれ国語担当だよ?」
ふふ、と笑った。
…あ、たしかにそっか。
現代文のイメージしかなかった。
不意にちらりと部屋を見渡せば
文庫本や新書、色んな本が大きな棚にびっしりと並べられていた。
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あみ - 更新頑張ってください!いつまでも待ってます (2021年7月19日 1時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
みあも(プロフ) - めちゃくちゃ先が気になります!続き楽しみに待ってます(^^) (2021年6月14日 0時) (レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
umi(プロフ) - 今一番楽しみにしているお話がこれです!!! (2021年6月1日 6時) (レス) id: 301fe77181 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 続き楽しみに待ってます!!! (2021年5月7日 23時) (レス) id: b7e0ecb7e8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 更新ファイトです! (2021年5月4日 16時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huumi0000/
作成日時:2021年5月1日 14時