フウカの悲しみ ページ21
「銀の城の魔女、フウカが命じる！われののぞむままにふきあれろっ！」
「流転の時の歯車よ、わが命にしたがい時をもどせ！」
「いまこそ、われに力をかしたまえー」
今度はフウカの出した魔法を巻き戻すことで逆風を起こさせ、フウカをむこうに飛ばしフウカと距離を置く。
「風よ、かのものをふきとばせっ！」
フウカが風の魔法を出す。それを見たオレは確信した。そして、
「時のくさり！」
魔法でフウカを縛り付ける。そして、
「・・・・フウカ。お前、なんで火の魔法使わないんだ？」
今、立ち上がろうとしていたフウカが、オレの声を聞くとぴたりと動きを止めた。そんなフウカを見たオレは追い討ちをかけるように、
「・・・・髪のこと、気にしてるのか？・・・・」
フウカに問いかけた。フウカは、それを聞くと力が抜けたように座りこんだ。
「・・・・」
目を見開き、座りこんでるフウカを見て、オレは、
(やっぱりそうなのか・・・・)
と思った。フウカが火の魔法を使わない理由。そんなものはすぐにわかった。
(親父さんか・・・・)
今もなお、座りこんでいるフウカを見て、オレは複雑な気持ちになる。そのとき、フウカが、
「・・・・。・・・・のよ」
声が小さいが、確かにないか言った。オレはフウカの声を聞こうとしてだまっているとフウカの声はだんだん大きくなった。
「・・・・わかるのよ！？・・・・何がわかるのよ！？チトセに何がわかるのよ！？チトセに・・・・あたしのなにがわかるのよ！？」
フウカは泣きながら、でも顔を上げ、オレを見ながら叫んだ。オレを見ているフウカの目は、深い悲しみの色に染められていた。オレはそんなフウカを見たことがないので言葉を失った。
「あたしは、こんな髪なんかになりたくなかった！金色じゃなくて銀色がよかった！！なんであたしの髪は銀じゃないの！？・・・・なんで・・・・金色なの・・・・」
最後は、消え入りそうな声でつぶやくフウカを見て、オレもいたたまれなくなった。
「・・・・フウカ・・・・」
泣きじゃくるフウカを見て、オレは思った。
(・・・・もう、フウカに泣いてほしくない。もう、誰かの泣く顔は見たくない！！)
そう思うと、自然と言葉が出てきた。
「・・・・オレは・・・・オレは、フウカが金色の髪でも銀色の髪でも同じだと思う・・・・
終わり
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美月(プロフ) - 風花さん» ありがとうございます！！すみません。なかなか更新できなくて・・・がんばりますね！！ (2014年8月15日 19時) (
レス) id: 7c76455088 (このIDを非表示/違反報告)
風花(プロフ) - 面白いです！更新頑張って下さい(^O^)楽しみにしてます(*^▽^)/★*☆♪ (2014年8月14日 22時) (レス) id: 344970d843 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - Seere(元Gremory)さん» ありがとうございます！！すみません。なかなか更新できなくて・・・がんばりますね！！ (2014年1月13日 14時) (レス) id: 7c76455088 (このIDを非表示/違反報告)
Seere(元Gremory)(プロフ) - 美月さん、お久しぶりです(^^)気になったので拝見させて頂きました♪フウカちゃんのいとこ設定がとても新鮮に思えます!!忙しいかも知れませんが、これからも更新頑張ってくださいね♪ (2014年1月12日 1時) (レス) id: 160a759c96 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - ＊文乃＊元 paseriさん» ありがとうございます！！このごろはいそがしく、あまり更新できていないのですが、これからもがんばりたいと思います。 (2013年11月28日 17時) (レス) id: 051a33b0a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美月 | 作成日時：2013年11月15日 23時
