君を待っていた【第五人格】

争いが始まった８分間　リッパー　白黒無常 ページ12

本当に吐きそうだ、ぐるぐると揺れ動き続ける視界に永遠に続く浮遊感、それがじわじわと体を侵食して気持ち悪さが止まることをしらない。いつまで続くのかという不安が募る中どろりとしたものが体を覆う、白黒無常の入れ替わりに思いっきり巻き込まれて風船をつかむのが黒無常へと変わった。

「チッさっさと諦めて他に行け」

傘を突き出しそう吐き出す黒無常、ここからだと顔は見えないが苛ついてることは察することができる、リッパーも苛ついてるのか黒無常と同じように舌打ちを打ち左手の刃物を振りかざす、あぁ本当にいつまで続くんだこれは

白無常よりも激しく早く動く黒無常のおかげで気持ち悪くなるスピードがあがったとおもう、自分が知る限りは体温は下がって頭もよく回らないし視界も定まらない、このまま一生続くのではないかと思ったときに信号銃の放つ音がした、地面にドンっと落ちて確認するとリッパーと黒無常が怯んでいるため二人に放たれたと理解し、ここから目視できるゲートをみれば扉は開いている、どうやらあの攻防戦のうちに解読とゲートを開けていたらしい、早くゲートに行こうとするが体に力が入らない…

「やっと私の手に来ましたか」

黒無常よりもリッパーが私に近づき先程の不機嫌な様子と打って変わってご機嫌な様子、風船を体に結ぼうとししゃがむとピタリと動きを止めたので不思議に思っていると、体が持ち上げられたしかし風船のような不安定さはない、所謂お姫様抱っこを私はされてるのだと気づく


「はぁ…体調悪くなったのならちゃんと言ってほしいのですが…私は確かに絶望とした貴女の顔をみたいですが体調崩した貴女の顔は見たくないのですよ、白黒無常今回は私が折れてあげますからね」

少しめんどくさそうな感じの声だが心配しているのが伝わってくる、進む先は椅子ではなくゲートということを確認ができて私は安心感から気絶したらしい


自室のベッドで目を覚ますと医者のエミリーが安心した顔でよかったと溢す、ベッドで絶対安静ということを言い渡されたのだがその際のエミリーの顔が恐ろしかったことは絶対に言えない

「約束は絶対に破っては駄目だからわかった？」

「わかりました‥」

「わかったならいいわ、あっそういえばハンターの二人からお見舞いの品受け取っていたのよ」

そういい私に2つの手紙を渡してエミリーは部屋から出ていく、内容を確かめれば白黒無常の謝罪とリッパーの次はないという文面だった

貸してもらった２週間後　占い師→←ダブハンが始まり17分後　リッパー　白黒無常

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