1話 ページ3
「うわぁぁぁ！チトセ〜！カリ〜ン！」
落っこちてます！怖い！ホウキ出てこない！魔法使えない！
チトセもカリンもAちゃんもいない！お願いします、誰か助けて〜！
「うわあぁ〜！」
やった！なんか暗い世界から抜け出せた！……って？
「いやあああ！」
落っこちたまま！下は海！落っこちる〜!
助けて！死んじゃう！誰か助けて！
あたしがギュッと目をつぶると……。
トサッ
……へ？
誰かの腕の中に落っこちた……。ギリギリセーフ！
……って、あああああ！
今のあたし、お姫様抱っこ状態です！何で!?助けてもらったことはありがたいけど！
「あ、あの！」
「お怪我はありませんか？プリンセス」
……誰？
くるっとした眉毛に、金髪。そして少しだけカッコイイ男の人……って！
金髪!?金色の髪!?何でここに!?もしかして此処、魔界!?
ププププ、プリンセスってなんでわかったの!?エスパー!?
「あ、ありがとう……ございました！下してください！」
「うっほ〜〜〜！美女〜〜〜！」
……何!?なんか鼻血出して吹っ飛んでったんだけど!?
びびびび、美女ってあたし!?凄くうれしい！
「サンジ〜〜！」
「チョッパー！サンジの流血止めてくれ！で、お前誰だ？」
なんかトナカイっぽい人が金髪の人を助けて鼻が長い人があたしに誰だって聞いた。
「えっと……フウカって言います」
「フウカか！俺はウソップ！宜しくな！」
「……？よろしく、お願いします」
何で宜しくなんだろう？
すると、船の中(ここ船の甲板みたい！)からオレンジの髪の女の人が出てきた！
あたしより何百倍も美女なんだけど……。
「あら？ウソップ、この人だれ？」
「フウカっていうらしい。なんか、空からおっこってきたんだ！」
「空から!?空島の人なのかしら？でも、無防備に落ちてくるなんて……」
空島？何処？空に島なんかあるの？
あたしが話についていけずぽかんとしていると、黒髪の女の人があたしに話しかけて
くれたの！……此処、美女ばっかり。羨ましいなあ……。
「貴方、何処から来たの？」
「魔法界からです」
「魔法界？何それ」
オレンジの髪の人が、不思議そうに首をかしげた。
あたしは簡単に説明する。
「魔女とかがいっぱい住んでる世界で……」
「魔女って実在するの？」
「……はいぃ？」
……どうやらあたし、ものすごい世界に来てしまったようです。
カリンもチトセもAちゃんもいないし、どうすればいいの〜!?
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作者名：ハル | 作成日時：2018年2月14日 19時
