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5話 ページ5

貴女side


そのまま相川さんとは別れて家に来た。家の前にはまだ黄色いテープが貼ってあった。


そのテープをくぐり抜け家に入ると、
少しだけ血の独特な匂いがした。


リビングには荷物を入れる用の段ボールがいくつか置いてあった。


それを持って2階の自分の部屋に行く。


荷物を整理して、段ボールに入れるだけの作業も、この家で過ごした思い出が、家族の思い出が1つ1つの物にあって、とうとう泣いてしまった。


今日と明日、明後日で荷物をまとめるように言われたから、今日はもう泣いて、寝て、明日頑張ろうと思い、自分の布団の上に行ってとにかく泣いた。


家には私のすすり泣く声が響き渡った。
お母さんが、お父さんが来て心配してくれて、大丈夫だよ、って抱き締めてもらえることを期待しながら。

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作者名:風-ふう- | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年5月7日 9時

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