紫煙の王様 2 (ページ28)

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晒し出せページ28

汀side

やっと偽物の情報を掴んだ。

「よくまぁ…隠れてたもんだよ」

「灯台下暗しってやつか…そりゃ、こんな街中の店にアジトがあるなんて、誰も思わないわな」

一が俺の言葉に同意する。

今俺達〈ロザリア〉は深夜二時過ぎ、オシャレなbarに襲いこんだ。中には数人の黒スーツに身を包んだ男達がいたが、一達が数秒で倒した。

俺は口に咥えていた煙草を取り目の前で怯えている一人の男と視線を合わせる。

「なぁ…お前らに指示を送ったやつは何処だ？俺らの名前を語って何をするつもりだ？」

俺の言葉に男はピクッと反応するが何も答えない。

だんまり、か…。

「あのさ…その空っぽな頭でよーく考えろ。今の状況、黙っても意味ねぇーぞ？分かるよな、大人なんだから…それとも、無理矢理訊かれるのがお好みかな？」

俺は溜め息をつきシエルに目配せをする。シエルはその意味を理解し、桃色の唇を三日月に歪む。

「キングぅ～…手加減、しなくていいんですよねぇ～？」

「ああ、けど…喋れる状態にしとけよ。こいつしか意識ねぇし」

他の奴等は既に気を失っていつ起きるか分からない。俺はシエルに任せて近くの椅子に座る。他の皆は俺の傍で俺を守るように立っている。

「さてさて…お兄さんはどういう拷問が好き？私のお勧めはねぇ…口がおればいいからさぁ、ますば眼球を繰り出すね～」

「シエル、質問するから耳を残せ」

瑞木の言葉にシエルは「あ、そうだった」と呑気に答える。

「残念…耳は耳なし芳一方式でいこうと思ったのに…」

それは手で鎧の幽霊に耳を引きちぎられるお坊さんの話だ。男は顔面蒼白になり体が震えている。

「じゃあ、耳と口は残してぇ…鼻は剃刀で剃っていって～手足は要らないからぁ、いっそもぎ取っちゃうか！」

「わ、分かった！答える、何でも答えるから！」

男はいよいよ怖くなってそう申し出た。俺は笑みを刻み「王」らしく命令する。

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「なら…俺の前で全てを晒し出せ」