アイするカノジョ。【呪術廻戦】

＃２ - ２ ページ8

護衛にあたる3人と、名前・年齢を述べ軽く自己紹介を済ませた。どうやら、護衛の3人のほうがひとつ歳上らしい。



(……絶対に、こんな先輩のいる学校には通いたくねぇ)



貼り付けた笑顔の裏で、思わず出かけた本音を必死に押し殺した。正しい判断であった。


傑「っと、思わず話し込んでしまったね。出番はいつ頃かな？」
『あー…17時開演なので、もうそろそろ現場入りですね。マネージャーさんが迎えに来ると思うので…』


まさにタイムリー。
マネージャーが、彼女を迎えに控え室の扉をノックした。



日「Aちゃーん、入ります…………よ」



そこに居たのは、呪術師である日下部の姿だった。
顔見知りが有名アイドルのマネージャー業を担っている事実に驚きが隠せない傑と硝子。悟は一般呪術師の顔など覚えいるはずもなく、「こいつがマネージャー？幸薄そうな顔だな」って顔をして日下部を見ていた。



『あっくん、遅いですよー』
傑・硝「「…………あっくん」」



顔見知りがアイドルからあだ名で呼ばれている事実にドン引きを隠せない2人。3人の把握度を日下部は瞬時に理解して早口に指示を出す。



日「君たちが新しく配属された護衛かな？うちの、Aをぜひよろしく頼むよ!!そうだ、まずはそこの白髪の青年!!彼女と共に、駐車場まで先に行っていてくれないか？後の2人は必要な衣装等持ち運びがあるから手伝ってほしい!!」


悟「え、場所知らねぇんすけど」
『私がわかるから大丈夫ですよ』
悟「…そ。なら、案内頼む」

『はい。…じゃあ、先に駐車場に向かってますね。荷物、よろしくお願いいたします』



悟とAを見送る際に、自分が呪術師であることを知らせるな!!と言わんばかりのジェスチャーを日下部は2人に送る。
勿論、彼女もマネージャーが呪術師であることは知らなかった。


硝「あっくん、美味しい仕事してるねぇ」
傑「あっくん、今の仕事はさぞ楽しいでしょうね」


日「ああ、そうだよ!!呪霊との戦闘も無いし、可愛いアイドルと四六時中いれるし有名人とすれ違い放題だし楽なことこの上ない!!あと、あっくんやめろ!!」





一方、悟とAは駐車場までぎこちない距離感で事務所の廊下を歩いていた。



『悟さん、なんでそんなに後ろ歩いてるんですか？』

悟「…あー、あれだ。後ろからのほうが襲われやすいだろ？だから、後ろを護ってるってわけ」
『そうなんですね、よろしくお願いいたします。』








謎の沈黙が、2人を包み込んだ。

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