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『私の知る"あっくん"はやる気のないマネージャーだもん。騙してなんていないでしょ?』
そう言って、彼女は最大限の笑顔を日下部に見せる。
日下部は、そんな彼女を愛しく思い優しく笑みを浮かべて、彼女に肩を貸す。
そして、その場にいた3人の若人に視線を向ける。
日「お前たちには後で指示を出す、今回の全貌を全て余すことなく報告書に記述するように。俺は彼女をホテルに送ってくる。」
硝「私は?Aについて行くけど。」
『大丈夫、少し眠れば反転術式で癒せるから。』
その淡々と述べられた事実に、硝子ら4人は目を見開いて驚きを見せる。
そんな彼女らを説くように、彼女は言う。
『…少しだけ、あっくんと話をさせて。』
悟「……俺も、お前の」
傑「悟。」
悟の想いを、傑は止める。
そして、日下部とAの後ろ姿をただ呆然と見送った。
硝「…Aは、どうなるんだろうね。」
傑「私たちの報告書次第かもしれないね。でも、謎の暴力的な規格外の呪力が頭角を現してしまった…その呪力を上の方々が感知していないワケが無いから報告書の偽造もしようが無い。」
悟「……A。」
静かな車内、小さな呼吸だけが響いている。
日下部は、後部座席に座る彼女をミラー越しに見る。
日「A、お前は人間を憎んでいるのか?」
『うん。』
日「……そうか。」
『でもね、カノジョは色んな事も色んな人間も愛していこうって言った。』
Aに人間を憎むことを辞めろと言わんばかりに、カノジョは身勝手に優しさを抱いては愛に満たされていた。
そんなカノジョを、彼女はまだ受け入れられてはいない。
心臓の奥に、小さなアイだけが生き続けているだけ。
『…だから、私は受け入れていかなければならない。このまま、アイするカノジョが望む未来のために。
だからさ、私は呪術師として______』
確固たる信念が彼女に示すのは、人間への愛情。
それならば、それを受け入れる他ないのであった。
例え、彼女が心から笑えなくとも。
日「あ"ー…面倒くさく考えるより逆に、振り切って生きてみるってのも悪くないんじゃねぇのか。」
日下部は、彼女のための"逃げ道"を用意するかの如く有り得ない提案をした。
日「呪詛師になっちまえよ、いっその事。」
この世界は、案外抜け道が多い。
人間の大半は、選択肢を絞ってはそれに苦悩する。
日下部は、そんな苦悩を疎ましく思っているからこそ…あえて別の選択肢を作り出すんだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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エゴ信者。 - しゅーーさん» コメントありがとうございます。私もヴィラン系ヒロイン大好きなので、共感して頂けて嬉しい…!更新頑張ります、読んでくださり本当にありがとうございます。 (1月7日 18時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 再度コメントありがとうございます。見続けてくださる事実だけで感無量です。オリジナル編はご認識の通りクライマックスです、少し話の中身の肉付けを考えることに苦悩してますが第1幕、最後まで頑張っていきます! (1月7日 18時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
しゅーー - 敵側系のヒロイン…マジでほんとに好きです!!!思わず読み込んでしまいました!笑 ここからの展開を楽しみにしてます!!これからも更新頑張ってください🫶 (1月7日 13時) (レス) @page37 id: 818f66b315 (このIDを非表示/違反報告)
B.E.E.L.E.(プロフ) - エゴ信者。さん» ご返信ありがとうございます!いよいよクライマックス展開ですかね?ダークヒロイン最高です、、パパ黒がどう重要なのか、、更新楽しみにしています! (1月7日 2時) (レス) id: cde15767ef (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 返信遅くなりました。感想・評価等本当に励みになります。ありがとうございます。パパ黒ですね、この先の展開で大重要人物ですので引き続き見てくださると嬉しいです。頑張ります! (1月5日 8時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エゴ信者。 | 作成日時:2024年1月3日 12時