#4 - 2 ページ18
傑「…あっの馬鹿、目立つ行動は避けるようにいつも言ってるじゃないか。」
傑が、アリーナ席から宙を見上げて悟の一挙一刀即を見守る最中に背後からスライムのような液状の呪霊が忍び寄っていた。静かに、音を立てずに傑の背後を狙う。
だが、そんな知恵など傑には無意味であった。
視線さえ動かさずに、彼は呪力を込めた拳のみでその呪霊を祓い去った。そして、またため息をもらす。
傑「…はぁ、気に触る。少しばかりの知恵もあるのかよ、この呪霊たちは…私も、効率を考えて行動するべきなのかな。」
その頃、宙を舞う悟は華麗に呪霊たちを祓い続けていた。
少しでも、パフォーマンスの一部と錯覚させるように長い手足を巧みに使って呪霊を祓う。
だが、無下限呪術を使用して祓い出しているのには理由があった。効率面でもそうなのだが、結論からして違う。
悟「お、アイドルやってんじゃん。」
まさに最高の神席。彼にとっては全てが輝く彼女を拝むことができる座席に過ぎないのである。
悟「…ファンの数もすげぇし、愛されてんだなぁ。」
どこか似ている部分を、薄らと感じていた。
だが、この愛の受け方をみて少しばかり遠い存在を実感する。やはり、自分とは異なるのだと。
名前を呼ばれ、自分のために遥々会いに来てくれて、逢えて嬉しいという表情を浮かべられる。
改めて、【五条悟】という存在の異質さを実感してしまう。
悟「……やっぱり、違うのかよ。」
らしくなく、俯いては彼女に手を伸ばした。
天井と地上との距離は、やけに遠く感じてしまって__。
これが、愛される者と愛されない者の差なのだと思い知らされるようで。
彼の呪力に集まり、術式によって自然消滅していく呪霊など見向きもせずに彼は眩い彼女に手をのばす。
『天井席ーっ!!』
偶然かはたまた必然か、彼女は曲の合間の煽りとして各座席の観客に声をかけ始めた。
『ちゃんと見えてるからね!!私のために、必死になりなさいよー!!』
それは、まるで悟に向けて贈られた言葉なのか。
天井を指さしている彼女は、悟を指さしているのか。
これは、【運命】だと信じても良いのか。
悟「ははっ、仰せのままに。」
観客にバレないように、傑と合流を急ぐ悟。
その表情は、晴れ切っていて"今"を考えることだけに集中していた。
うろ覚えである彼女の曲を、鼻歌のように口ずさむ。
アリーナ席に戻るときには、傑が穏やかな笑みで悟を迎える。どうやらお怒りのようだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
221人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エゴ信者。 - しゅーーさん» コメントありがとうございます。私もヴィラン系ヒロイン大好きなので、共感して頂けて嬉しい…!更新頑張ります、読んでくださり本当にありがとうございます。 (1月7日 18時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 再度コメントありがとうございます。見続けてくださる事実だけで感無量です。オリジナル編はご認識の通りクライマックスです、少し話の中身の肉付けを考えることに苦悩してますが第1幕、最後まで頑張っていきます! (1月7日 18時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
しゅーー - 敵側系のヒロイン…マジでほんとに好きです!!!思わず読み込んでしまいました!笑 ここからの展開を楽しみにしてます!!これからも更新頑張ってください🫶 (1月7日 13時) (レス) @page37 id: 818f66b315 (このIDを非表示/違反報告)
B.E.E.L.E.(プロフ) - エゴ信者。さん» ご返信ありがとうございます!いよいよクライマックス展開ですかね?ダークヒロイン最高です、、パパ黒がどう重要なのか、、更新楽しみにしています! (1月7日 2時) (レス) id: cde15767ef (このIDを非表示/違反報告)
エゴ信者。 - B.E.E.L.E.さん» 返信遅くなりました。感想・評価等本当に励みになります。ありがとうございます。パパ黒ですね、この先の展開で大重要人物ですので引き続き見てくださると嬉しいです。頑張ります! (1月5日 8時) (レス) id: 665876339a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:エゴ信者。 | 作成日時:2024年1月3日 12時