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玄関に入るなり突然ジョンハンさんから性急なキスが降ってきた。
驚きと戸惑いで私は上手く応えられなくて、それがまだ彼の苛立ちを加速させるようで。
「.........ハァ、」
JH「.........っ」
「ジョンハンさん」
JH「.........ごめん、俺余裕ないわ」
変なプライドを振りかざすこともなく、素直に嫉妬をぶつけてくるジョンハンさん。
JH「元カレ?あれ」
「はい。半年くらい前に別れました」
JH「あー、長かったやつね」
「.........はい」
少し落ち着いて、ソファーに並んで座る。
隠すこともないし、私は聞かれることを正直に答えるのみ。
普段は器用で賢いジョンハンさんが、不器用に戸惑っている姿を見せられるのが私はどうやら弱いらしい。
JH「なんで別れたの」
「当時、恋と仕事を上手く両立できなくて。彼に言われたんですよ、Aは仕事に恋してるから俺が入る隙がないって」
JH「そっか」
「本当は結婚の話も出てたんです」
JH「え、!!」
「大切に思ってましたし彼と結婚したいって当時は思ってましたけど、一度天秤にかけちゃったんです。仕事と彼を」
そして気づいてしまった。
どっちが重いとか軽いとか、大切とか優先とか、そんなこと考えてしまってる時点で彼と一緒になる資格なんてないって。
「でもきちんと話し合って、お互い理解して納得したことです」
だから古傷になって痛むことなどない。
データが復元されることもない。
それに、
「私は、ジョンハンさんと結婚できて本当に幸せですから」
JH「うん、俺も」
張り詰めていた糸が切れたようにお互いを抱きしめ合った。
私のことになると不器用になってしまうというジョンハンさんがたまらなく愛おしく、こうして2人で少しずつ夫婦になっていくのだと知った。
JH「俺、ちょっと戸惑ってる」
「何にですか?」
JH「自分からこんなに好きだって思った人、Aが初めてだからさ。好きとか愛おしいとか会いたいとか、誰かに嫉妬したりムカついたりすんのも初めてだし」
「.........」
JH「大好きーってメッセージで言われんのも初めてだし?」
「.........ちょっとー!」
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だみ(プロフ) - ソヒさん» コメントありがとうございますー!そう言っていただけてとても嬉しいです🥰これからもっと甘くなってくるので、引き続きドキドキを楽しんでいただけたら嬉しいです💘 (3月31日 15時) (レス) id: 20b827a587 (このIDを非表示/違反報告)
ソヒ(プロフ) - この話に超ハマりました。最初のジョンハンとの距離感も好きだし,少し甘くなってきたジョンハンも好きで読んでてこっちもドキドキします‼︎これからも応援してます🫶🏻💗 ̖́- (3月31日 0時) (レス) @page46 id: 35494ece9e (このIDを非表示/違反報告)
だみ(プロフ) - c128さん» いつもコメントありがとうございますー!負担なんてとんでもない!めちゃくちゃ嬉しいですよ❤️星ボタンもありがとうございます😘 (3月14日 1時) (レス) @page34 id: 20b827a587 (このIDを非表示/違反報告)
c128(プロフ) - 更新のたびに嬉しいです♡あまり負担ならないように、星ボタンだけポチッとさせていただきます🥺🙌🏼✨ (3月8日 9時) (レス) @page31 id: d7b773ac82 (このIDを非表示/違反報告)
だみ(プロフ) - いずむさん» お話読んでくださりありがとうございます!名前変更できるように設定してみましたので、またご確認いただけますと幸いです☺️もし変更しきれていないところがございましたら申し訳ございません。貴重なご意見ありがとうございます〜! (3月4日 2時) (レス) id: 20b827a587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だみ | 作成日時:2024年2月24日 0時