Hush-Hush

夜はピガールに履き替えて。 ページ35

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人間には、絶好調な日と絶不調な日があると思う。

別に体調が悪いとかそういうのではなくて、なんだかついてないと感じる日が。


今日はまさに、そんな日だと思う。











「.........最悪、」











久しぶりの寝坊から1日がスタートした。

いつも余裕を持ってアラームをセットしてるから、30分くらいの寝坊なら許容範囲ないではあるけど。

でもルーティーンを大事にするタイプの性格だから、それが乱れると少し調子が狂う。


とは言っても自己責任。

起きてしまったことはしょうがないので切り替えよう。











「雨じゃーん」











と思ったけど、カーテンを開けたら外は土砂降りの雨。

これじゃあ気分も上がらない。しかもこんな日に限って今日の仕事は外回りばっかり。

着ようと思っていた服はこの天気じゃ着れなさそうだ。











「とりあえず、支度するか」











ゆっくりしている暇もなかったし、とりあえず仕事に行くために支度をする。

自分の機嫌を取るために、特別な日に使おうと思っていたアイシャドウを初めて使ってみた。

最近ビューティーラインが日本に初上陸して、使うのを楽しみにしていたもの。











「.........可愛すぎるー！！！けどまつ毛が全然あがんねぇ！！！！」











作戦失敗。

思わず口が悪くなってしまうほど、まつ毛が湿気のせいで上がらず。おかげで気分も上がらない。

やっぱりどんなに忙しくてもまつパには行こうと胸に誓った。


気を取り直してメイクを仕上げ、ヘアセットをするのも面倒だったので今日はまとめるだけにした。











「拝見、ルブタン様。私に力をお貸しください.........」











支度が終わり、香水を纏ってアクセサリーをつけて玄関に向かう。

今日は夕方まで雨らしいし、外回りで歩くことも多い。

雨でも履けて、歩きやすくて、尚且つ私の気分を上げてくれるブーツをチョイスした。











「レッドソールを履けば、私は無敵！」











よし、と気合いを入れて家を出たら










「エレベーター点検中.........」











まじで、ついてないわ。





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