Hush-Hush

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リビングに戻るとジョンハンさんはスマホを触っていた。何をしに来たんだろうか。


私は買ってきた食材を冷蔵庫に入れ、喉が乾いたのでついでに水が入ったペットボトルを取り出した。

.........ジョンハンさんにも何か飲むか聞いたほうがいいよな？という疑問が生まれ、恐る恐る声をかける。











「あのージョンハンさん、何か飲みます？お水か、コーヒーか、コーラとかもありますけど」


JH「あー、じゃあ水で」


「氷入れる派ですか？あ、それとも常温のほうがいいですか？」


JH「.........水で一つでそんなに質問してくる人初めて見た」









ジョンハンさんの口角が少しだけ、ほんの少しだけ上がった。

ペットボトルを握る手に少しだけ力がこもる。

ベコッという音が鳴った。











「だってジョンハンさん、なんかこだわり強そうだし」


JH「普通でいいよ。氷はなしで」


「はーい」











グラスに水を注いで、ソファーの前にあるローテーブルに置く。

ジョンハンさんは小さくお礼を言って水を一口飲んだ。

私はやっぱり行き場をなくして、迷った末にキッチンカウンターのイスに座った。


2人の間に、沈黙が訪れる。











JH「あのさ、なんか、最近変わったこととかあった？」


「変わったこと、ですか」


JH「ほら、結婚発表したし。あんたと俺が結婚したのは関係者しか知らないとはいえ一応」











ジョンハンさんからの言葉はちょっと意外な内容で。


メンバー全員と、事務所関係者を合わせても本当にごく一部の人間しか知らない私たちの結婚。

ジョンハンさんの結婚相手が私で、尚且つこの結婚が契約結婚であること。


もし結婚後に私の周りで何か変わったことや、少しでも危害が加われば、それは情報がリークされたということを示す。











「大丈夫ですよ。特に何もありませんから」


JH「そっか」


「.........ジョンハンさんは、大丈夫ですか？」


JH「何が？」


「その後の動きとか、なんか有る事無い事書かれたりとか、ファンの方の反応とか.........色々？」











別に気になって見ているわけじゃないけど、普通に生きているだけで世間の声が目に入ったり耳に入ったりするのが今の世の中で。

ここ数日だけで何回心の中で「事実無根です！！！」と叫んだことか。




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