Hush-Hush

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連絡先を交換し、コーヒーを飲み終えた頃。

「そろそろ戻るわ」と言って席を立ったジョンハンさん。本当に家でランチして連絡先交換して終わったな。











「夕方から収録、でしたっけ」


JH「うん、そう」


「頑張ってくださいね」


JH「ありがと」










この光景もデジャブ。

玄関でスニーカーを履くジョンハンさんの後ろ姿を見つめる。

この間は無言だったけど、今日は会話ありバージョンなのでちょっと進歩。


.........なんの進歩だ？











「ジョンハンさん」


JH「ん、」


「いってらっしゃい......です」


JH「いってきまーす」











玄関のドアが閉まってからも、しばらくドアを見つめていた。


この間ジョンハンさんが冗談で言った言葉を、もし今聞かれていたら、

私はこの間みたいに「全然」とすぐ言える自信がないと思った。











_______________ブーッブーッ











リビングに戻りキッチンでお皿を拭いているとき、テーブルの上に置いていたスマホが鳴った。











「ジョンハンさん？」











通知を見るとジョンハンさんからのメッセージで、開いて見ると











"ご飯、美味しかった"

”さっき伝えるの忘れてた、ごめん。"










私の口角、急上昇。

鏡で自分の顔を見たら、きっと『嬉しい』という気持ちを前面に押し出した顔をしていると思う。


綺麗に完食してくれてたから、口に合っていたかなーとは思っていたけど、思いがけずこのタイミングで感想をくれるとは。

何より嬉しいのは、それをきちんと私に伝えようと思ってくれたこと。

そしてきちんと言葉にして伝えてくれたこと。











「スクショするのは.........さすがに気持ち悪いか」











でも嬉しいからしちゃお。











1人になった家に、嬉しいシャッター音が鳴り響いた。





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